楽屋的日常

11/6(火)。
今年最後の歩き旅に出かける。前回歩いた能代からさらに北上すべく、夕方、能代入り。駅前の酒場「千両」に入る。ホッピーがあるので頼んでみると、「三冷」で出てきてうれしくなる。フリスビーのような鉄板で炒めるホルモンやさくら刺で、数杯飲む。カウンターでひとりほったらかされるのもありがたく、実に居心地がいい。地元の人気店のようで、サラリーマンや若者が飲み語らっていた。サラリーマンの会話がほとんど理解できず、カルチャーショックを受ける。
11/7(水)。
能代〜岩館の歩き旅。うっすら日の差し始めた6時に歩き始める。一級河川、米代川(よねしろがわ)が美しい。
五所川原と能代を結ぶ鉄路、五能線沿いを歩く。
かわいらしい北能代駅。
しばらくは国道101号線を歩かざるを得ず、今ひとつおもしろくない状況が続く。ただ、歩道はちゃんとあるので、歩きやすい。
能代市から八峰町へ入り、9時ころ、ようやく101号線をはずれる。八森地区の閑静な住宅街をしばらく歩いていると、山本酒造が現れる。「白瀑(しらたき)」「純米吟醸山本」という看板。前夜の千両で若者が「山本」という酒を飲んでいたのを思い出し、ここがその酒蔵かと少し感慨深い。
海沿いの道に出て、八森の海岸を歩く。まっ黒い砂浜というのを初めて見た。天気が良く、実に気持ちいい。
一度また101号線に出て、きれいに色づいた山を眺めながら歩く。少し歩いてまた海側の脇道にそれることができてほっとする。このあたりが白神山地の入り口らしいが、どのへんが白神山地なのかわからず。
11時半ころ、腹をすかして海岸線を歩いていると、「いしづか」という食堂が現れる。おやじさんに勧められるまま、「いいかげん丼」を注文。新鮮な刺身が大量にのっていてうまかった。1050円は安い。
八森漁港、岩館漁港で、釣りの様子をながめる。岩館漁港では多くの人がイワシ釣りをしていた。見ていると、15〜20cmほどの美味しそうなイワシがよく釣れていた。八森のシンボルであるハタハタが、冬になると港で釣れるという。秋田の冬は厳しそうだが、ハタハタ釣りというのもやってみたい。
13時40分、秋田県側最後の駅、岩館駅でゴール。歩行距離:30km。所要時間:7時間40分。
電車でひと駅もどり、あきた白神駅の目の前にある「ハタハタ館」の温泉で汗を流す。さらに秋田までもどり、友人と合流して、おでん屋「さけ富」。トマトやきりたんぽのおでんなどをつつきながら、「山本」を飲む。うまい酒だった。
4月に山形県南端の鼠ヶ関から歩き始めて、鶴岡、酒田、吹浦、象潟、羽後本荘、岩城みなと、秋田、八郎潟、能代、岩館と、山形秋田を縦断した年だった。来年ようやく青森入りの予定。
11/1(木)。
夕方、楽屋にてかんたんな夕食。かんたんに豚の生姜焼きを作ってみると、なかなかうまかった。豚のコマ切れをボウルに入れて、塩・コショウ・酒・みりん・醤油・生姜チューブでもみこんで、それをフライパンで炒めるだけ。かなりのスピードクッキングになる。
11/2(金)。
鮭の白子をいただいたので、大根、ニンジン、しいたけ、しらたきなどと一緒に煮て、なわた煮にする。魚屋さんの若旦那に教えてもらったシンプルな食べ方、白子を5〜6分ゆでて、ポン酢をかけていただく、というのも1本の白子で試してみたら、これが本当にうまい。中がとろっとクリーミーな、熱々の白子。ネギや大根おろしを入れてもきっとうまいと思う。たくちゃん、美味しいレシピをありがとうございます。
11/3(土)。
#11(シャープイレブン)の楽屋ライブ。新潟在住のギタリスト、Fabio Bottazzoさんと、横浜のピアニスト木村秀子さん、ベーシスト土村和史さん、東京のドラマー嘉本信一郎さんのカルテット。ジャズのライブと言えばスタンダード曲をおりまぜながらというミュージシャンが多い中、このシャープイレブンは全曲オリジナルで観客をぐいぐい引き込むからすごい。バンド名でもある「#11」というファビオさんのオリジナルが実にかっこいい。激烈なジャズロック。木村さんのオリジナルもいい。村上をイメージして書いたという「Bright Samba」は、村上らしいかどうかはともかく、とてもあかぬけた軽快なサンバ。鮭の遡上をイメージしたという「Salmon, king of fish」もよかった。土村さん、嘉本さんのそれぞれのオリジナルも演奏し、まさに#11ならではのライブを楽しませてくれた。
11/4(日)。
3,4,5の3日間で開催された「村上市展」を観に行く。書道、日本画、洋画、版画、写真、工芸、そして小中高生の絵画と、いろいろなアートを楽しむことができる貴重な機会。しかも入場無料。毎年いくつか見とれる作品があるが、個人的にはモキチさんが出品した鰻屋の写真が気に入った。場所は新宿あたりだろうか。年季の入った店内のにおいまで伝わってきそうな強烈な一枚。
10/8(月)。
新潟シティマラソン大会。たしか去年からだったか、制限時間が7時間とランナーにだいぶ優しくなり、うらやましい。制限時間5時間のころに何回か参加したが、結局1度も時間内にゴールすることはできなかった。途中でバスに乗せられたことが懐かしく思い出される。楽屋の常連さんも数人参加し、見事完走して、帰りに楽屋に寄ってくれる。長い距離を走り終えたあとの酒は、さぞかしうまかったことだろう。大変お疲れ様でした。

10/9(火)。

新潟。Carmen&Anjaと駅前「串カツ田中」。ホッピーと串カツに癒される。駅前楽天地「Bar Chetta」へハシゴ。村上出身の心優しいマスターがひとりで切り盛りする良店。洋酒の種類が豊富で、ここではいつもおいしい酒にありつける。タブレット端末より音楽がリクエストでき、3人であれこれ好きな曲をかけてもらう。

10/11(木)。
常連さんである院長ご一行。院長の置きレコードであるエルビス・プレスリーの古いベスト盤をかける。激しいロックではなく、しっとりとしたバラードが主なベスト盤。これがなかなか楽屋に合う。ペラジャケというのがまた何とも味わい深い。


10/13(土)。
高島田孝之トリオ、平林可蓮、大波よう子というメンバーによる初めての楽屋ライブ。ピアノの高島田さんはじめ、ベースの古川真帆さん、トロンボーンの松末千佳さん、テナーの平林さんは、名古屋から遠路はるばるやって来てくれた。大波よう子さんは、楽屋でも歌ってくれている新発田のベテランボーカリスト。女性4人、男性1人という、今までにはなかった編成に、実に華やかなライブになった。

わたしの好きなマッコイ・タイナーの「パッション・ダンス」が飛び出してびっくり。古川さんの力強いランニング・ベースに聴き惚れる。初めて聴く平林さんのテナーサックスと松末さんのトロンボーンも良い。よう子さんのボーカルがいつの間にかパワーアップしていたのにも驚いた。ジャズのスタンダードから「荒城の月」まで、いつも多彩な選曲で楽しませてくれる高島田さんのエンターテイメント性も素晴らしい。次回のライブがとても楽しみだ。

10/14(日)。

退職を機に村上にもどってきたという方が初めて楽屋にご来店。こんなところにこんな店があったとは知らなかったと驚かれていた。70年代フォークを聴きながら、その方とあれこれ話す。

退職後の暮らしを村上でと移り住んでくる、または退職後に故郷にもどってくるという方は、村上にけっこういらっしゃると思う。そうした方々をターゲットにすべきだと言われたことがある。ターゲットという表現はともかく、そうした方々がくつろげる場所にしたいとつねづね思っている。ありがたいことに、世代性別へだてなく老若男女に寄っていただいている楽屋だが、年配の方がふらりと寄ってくれると、何だかうれしい。たまに酩酊年配者に手を焼くこともあるが。


10/15(月)。

いつもは静かな月曜日に、団体のお客さんあり。ありがたい夜となる。突然の団体さんというのは、店をひとりでやっているわたしにとっては得てしてあたふたしがちだが、なじみの団体さんとなると、だいたい進む方向がわかるのでとてもやりやすい。この日の団体さんも、楽屋の勝手をよく知る皆さんなので、とてもスムーズに給仕をすることができた。と思う。


10/16(火)。

会津の諸橋近代美術館へ、パメラ・クルック展を観に出かける。クルックは、キング・クリムゾンなどのジャケットも手がける英国の画家。何と表現すればいいのかわからないが、何となくユーモラスで不思議な感じのする絵を描く。諸橋近代美術館の設立者、諸橋廷蔵がクルックの展覧会を観てその作品を気に入り、展示されていたすべての作品を購入したというからすごい。わざわざ出かけて行った甲斐のある展覧会だった。五色沼の近い山あいに突如として現れる、西洋の城のような諸橋近代美術館自体の存在感も強烈だった。サルバドール・ダリのコレクションでも知られているが、正直言ってダリの作品にはあまり魅力を感じなかった。ちょうど紅葉の時期かとも思ったが、紅い葉には少し早くて残念。

10/17(水)。
オークションで得たレコードが届く。
・Take Five/Carmen McRae with Dave Brubeck
・Forest Flower/Charles Lloyd
・Strictly Powell/Bud Powell
・Somethin’ Else/Cannonball Adderley(キング盤)
・Blue Train/John Coltrane(日本盤7インチ)
カーメン・マクレエの歌う「テイク・ファイブ」をようやく入手できた。素晴らしいライブ盤。その他、同じ出品者から出されていた廉価なレコードをついでに数枚落札する。ブルー・トレインはA面とB面それぞれ「パート1」と「パート2」にわかれているので、てっきり別テイクかと思ったら、何のことはない、定番のスタジオテイクが半分に切られて前半後半とで両面に入れられているだけのものだった。がっかり。
10/18(木)。
ホッピーのジョッキが届く。このジョッキを冷凍して、販売元であるホッピービバレッジの推奨する「三冷ホッピー」を楽屋でも提供する予定。三冷とは、ジョッキ、ホッピー、焼酎の3つとも冷えているということ。こうして飲むと、たしかに一段とうまい。
10/19(金)。
昼から岩船大祭に出かける。まず恩師のご実家にお邪魔して、美味しい酒肴をいただく。子持ちのハタハタと燗酒がうまい。頃合いを見て外に出て、恩師の解説を聞きながら、縦新町の通りで勇壮な帰り屋台を見る。上町と上浜町の激しいぶつかり合いは迫力満点だった。新潟からかけつけたアンニャと合流して、都合5軒のお宅にお邪魔する。行く先々で酒とご馳走をふるまっていただき、改めて岩船祭りのウェルカム精神を実感する。10年ほど前に初めて行った岩船祭りだが、今では10/19は楽屋を休ませてもらうほど、毎年の楽しみとなっている。
10/20(土)。
15時より村上野道クラブのはばきぬき(打ち上げ)。今回は山北の小俣を歩いてきたとのこと。いつも歩いたあとのはばきぬきで楽屋を利用してくれる皆さんに感謝。早い時間の臨時営業だと、そのお客さんたちしかいないので、通常メニューではない料理もいくつか提供できる。今回は、豆サラダ、白子のみそ漬け、いぶりがっこチーズ、麻婆豆腐、焼き餃子など。

夜、東京帰りのシゲルさんが寄ってくれる。上野の寄席、鈴本演芸場に日帰りで行ってきたとのこと。音楽だけでなく、落語にも詳しいシゲルさんの話を聞いていると、わたしも落語を観たくなる。とくにこの鈴本は酒やおつまみの持ち込みが自由ということで、みんな好き好きに飲みながら落語を楽しむというからそそられる。生の落語というのは、村上教育情報センターでしか観たことがない。ぜひ機会を作って寄席という場所に行ってみたい。
10/21(日)。
12月16日の楽屋生音日曜版に、がくや姫の演奏が決定。かぐや姫の曲を演奏するアコースティックバンド、がくや姫が楽屋で演奏する。おもしろい。
10/23(火)。
サラリーマン時代の元上司が遠路はるばる岡山からやってくるというので、楽屋臨時営業。取引先の方々と6人で来てくれて、ありがたい夜。楽屋を開く前に大阪と東京で暮らしたサラリーマン時代は、なかなか仕事には熱中できなかったが、おもしろい人間の豊富な会社だったので、楽しいことの多い時期だった。会社を辞めて村上にもどり、楽屋を開いてからもこうして元同僚が何人もわたしを訪ねて村上に遊びに来てくれるのは、本当にうれしいことだ。カリさん、今回もありがとうございました。またぜひいらしてください。
10/25(木)。
村上市民ふれあいセンターで、東京スカパラダイス・オーケストラのライブが開かれる。1000人収容のふれあいセンターで、チケットが即日完売のライブというのは今までにあったのだろうか。楽屋はまったくと言っていいほどそのライブの影響はなく、いたって普通の木曜日らしい静かな夜だった。それでもおひとり、ライブの後に寄ってくれたお客さんあり。聞くと、しょっぱなから観客は総立ちで、大盛り上がりだったとのこと。お好みの音楽はと聞くと、やはり「スカ」と言うので、純粋なスカではないが、花屋さんの置きレコードであるスペシャルズをかけると、喜んでくれたようだった。
10/27(土)。
村上高校の同窓会が汐美荘で開かれる。わたしも一応対象者ではあるが、今まで参加したことがない。やはり土曜日に参加するのはむずかしい。ふたつのグループに同窓会後立ち寄っていただいて、ありがたかった。
10/28(日)。
村上教育情報センターにて、初めて人形浄瑠璃を観る。県内の一座、「猿八座」の村上公演で、今年で7年目という。三味線を弾いて物語やセリフを語る「浄瑠璃」に合わせて、人の手で操られる人形が芝居をする「人形浄瑠璃」。演目は、近松門左衛門の書いた「平家女護島(へいけにょごのしま)」。セリフが昔の言葉なので、理解できるかちょっと心配だったが、開演前に主催者代表の田村さんからだいたいのあらすじの解説があり、おかげでそれほど苦労なく理解することができた。約1時間半にわたって、ひとりで三味線を弾き語った渡部八太夫さんが実に素晴らしかった。アンニャの元同僚であるフランス出身の逸見八里さんも座員であり、今回は憎まれ役の瀬尾を見事に演じていた。終演後に座長の西橋さんも解説していたように、女性である八里さんが、小憎らしい男である瀬尾を演じるという、年齢も性別も生まれた国も関係なく、どんな役でも演じることができるのが、人形浄瑠璃のおもしろいところ。来年の公演もぜひ観たい。
10/29(月)。
音楽好きのあやちゃんから、山菜おこわのうれしい差し入れあり。あれこれと話していて、酒の枡ふたつにiPhoneを入れて音楽を聴くといい音になる、ということを教えてもらう。実際に試してみると、これがたしかいい音に聞こえる。枡の中で音がまわるのか、何だか音がまとまってひとつの箱から聞こえてくる感じ。家でちょっと何か聴くときに使える裏ワザ。あやちゃん、いつもありがとうございます。
10/30(火)。
加藤八十助酒店のワイン会に参加する。今回はスパークリングワインの乾杯酒に始まり、赤ワイン3種を飲み比べるという趣旨。舌のこえていないわたしにはどれもとてもうまく、岩船駅前「柳庵」のケイタリング料理もうまくてボリュームがあり、大満足の夜となった。ワイン会後、カルメン・アンニャとむらさきで軽く二次会。初孫を冷やでふたつほど飲み、酩酊。
10/6(土)。
早い時間よりお客さんあり。月1回のフリーペーパー「moca」に載せている「音楽にかまけて」を毎回読んでくださるお客さんより、9月末号に取り上げたアレサ・フランクリンのリクエスト。あの短い拙文を読んで、その音楽を聴いてみたいと思ってもらえるのは、まったく筆者冥利につきる。

新発田よりサイクリストの常連さん。新発田から村上まで自転車に乗って来て、村上で飲んで、自転車を小さくして電車で帰る。実に粋な、大人の遊びだと思う。

10/7(日)。
村上の秋の恒例イベント、「宵の竹灯籠祭り」が6日,7日の2日間に渡って開催され、2日目の夜、楽屋開店を少し遅らせて観に行く。また大きな台風が来るというので、どうなることかと思ったが、無事に2日間予定通り開催された。竹の中のろうそくの灯は、いつ見ても癒される。その数、1万個以上は並べられるという。スタッフの皆さんの労力は相当なものだと容易に想像できる。

今回のライブの目当ては、村上ボッサクラブと大谷菊一社中。ふた組とも、素晴らしい演奏を聴かせてくれた。村上ボッサクラブさくちゃんのギターの音色がいいと改めて感じた。こうなるとギターソロがもっと聴きたくなる。歌なしの曲も聴きたい旨、後日リクエストする。大谷菊一社中の津軽三味線と歌も実に良かった。若頭大谷菊一郎さんの演奏を一度楽屋の日曜版で聴いたことがあるが、今回は歌あり太鼓ありという豪華な編成で楽しむことができた。村上にこのような音楽団体があることがうれしい。村上ボッサクラブと大谷菊一郎さんには、年末恒例の楽屋生音日曜版デラックスでも演奏していただく予定。
10/4(木)。
夕食に、前日能代で友人にいただいた赤ずしと玉付きミズのつけもの、それと能代名物という桧山納豆。この納豆がうまかった。わら入りで取り出しにやや苦労したが、かたくて大粒の何とも豆豆しい納豆。
静かながらも、お客さんと数枚のリクエストあり。常連さんお持ち込みの下田逸郎「LOVE SONGS AND LAMENTATIONS」を聴く。ほとんど聴いたことのない下田逸郎。わたしには少しスウィートかなという感じもするが、独特の世界観があるミュージシャンだと思う。

夜、電話が鳴って出ると、「おととい八郎潟で飲んでた青山さんですか?」という問いにびっくり。八郎潟の酒場「真つり」で火曜日一緒に盛り上がった常連さんからだった。わたしが楽屋の名刺を渡したことで、この店が本当に存在するのか確かめたかったらしい。何ともうれしい嫌疑をかけられたものだ。コマイののりさんやママさんも電話口に出てくれて、少し話す。あの夜、単なる直感で「真つり」を選んで良かったと、改めて思う。

夜中、オークションにて三上寛の「三上寛のひとりごと」を落札する。1972年に発表された、おそらく寛さんのメジャー2作目となるアルバム。つい熱くなり、競争相手と何度か攻防があり、結果、わたしのオークション歴で最も高い額での落札となる。

10/6(土)。
さっそく「三上寛のひとりごと」が届く。見た目の盤質は完璧。残念ながら、この夜は聴くチャンスなし。翌日に持ち越される。
10/7(日)。
夜中、閉店後ひとりで「三上寛のひとりごと」を聴く。A面とB面で、まったくちがう雰囲気の曲々が収録されている。A面は、ファーストアルバム「三上寛の世界」収録のギター弾き語りのオリジナル曲で、B面は寛さんが曲を供されて歌った、バンド演奏による曲々。「ブルースは俺のものではない」がB面に収録されていて感激。すべてCDで聴き慣れた曲ではあるが、レコードで聴くのはまったくちがう感慨がある。とくに、「小便だらけの湖」をレコードで初めて聴く感動がこれほど大きいとは思わなかった。
10/2(火)。

月一回の歩き旅、日本海北上編、今年度第9弾。能代まで歩くべく、今回の出発点である八郎潟に向かう。昼、余目で途中下車して、ケンちゃんラーメン余目店(通称アマケン)で小盛。ピロピロ度十分の極太平打ち縮れ麺。しばし小麦粉快楽にひたる。小盛で腹十分目オーバー。650円也。余目駅前を初めて歩く。渋い食堂が何軒かあり、気になる。

いなほに乗り、秋田を経由して、夕方八郎潟入り。前回と同じ宿、駅前の佐藤旅館に着くと、女将さんと旦那さんが前回同様やさしく出迎えてくれた。風呂でさっぱりしたのち、近くの寿司屋「真つり」へ。カウンターにまぜてもらい、高清水の燗。初めて聞く名前のキノコのお通しがうまい。「ぐ」がついていたような記憶あり。刺身やあなごの山椒焼き、ホヤとコノワタの塩辛という「バクライ」などなど、酒がすすむ肴ばかり。常連さんの持参品のおすそ分けがあり、感激。一見ハタハタかと思ったら、コマイの一夜干しだった。コマイと言えば、カチンコチンにかたくてしょっぱい干物を焼いたのしか食べたことがなかったが、いただいた一夜干しは身がふわふわしていて、とてもうまかった。のりさん、ごちそうさまでした。コマイは漢字で「氷下魚」と書くが、この漢字ならワカサギの方がふさわしいと思う。常連さんや旅の方、店のご夫婦とあれこれ話が盛り上がり、実に楽しい夜となる。21時に寝るつもりが、あまりの楽しさに22時半ころ就寝。佐藤旅館と真つりを目指して、また八郎潟に行きたい。

10/3(水)。

6時に宿を出る。駅前のローソンで、のり弁当と宿でいただいたバヤリースオレンジ。しばらく住宅街を歩き、八郎潟とつながる東部承水路ぞいの農道に出る。東部承水路という名前が何だか味気ないが、大きな川を眺めながら歩くのは気持ちがいい。

9時半、三種町「じゅんさいの館」で小休止。巨大なマイタケや玉のついたミズなど、地物の野菜が数多く売られている。「No Junsai No Life」というTシャツあり。強烈なジュンサイ愛に、思わず笑いが出る。村上も見習って、「No Salmon No Life」というTシャツを作ったらおもしろいかもしれない。

国道7号線をはずれて、静かな道へ。ここから能代市街地までの道がとても歩きやすかった。大きな角助沼やジュンサイ摘み体験の沼、真っ赤なりんごが実っている果樹園などを眺めながら、農免農道を快適に歩く。

12時すぎ、能代市入り。やや道も大きくなり、車の往来も多くなる。睡眠充分かつ早朝の出発は快適に歩けるものだと喜んでいたのもつかの間、30kmを過ぎたあたりから少し脚が痛みだし、体力不足を実感する。

13時半、能代駅にゴール。歩行距離:34km。所要時間:7時間24分。実質歩行時間:6時間20分。想像したよりも、やや地味な印象の能代駅前周辺。繁華街は駅から少し離れているようだ。次回の前泊で、能代の町を散策するつもり。

ゴール後すぐ、駅近くの銭湯「巴湯」で汗を流す。350円で昼から入浴できる貴重な銭湯。数人のおじいさんとともに熱いお湯に浸かり、癒される。レトロな外観に、村上の映画館「銀映」を思い出す。

能代在住の友人が駅まで来てくれ、能代みやげを渡された上に東能代まで送ってもらう。秋田の待ち合わせ時間に稲庭うどんを食べて、いなほで秋田からまっすぐ村上へ戻る。駅でにかほの酒「飛良泉」を買い、いなほの車中で能代みやげの宴。もち米をシソで漬けたご飯の漬物「赤ずし」や、ジュンサイの館で見つけた玉つきミズの漬け物など、能代ならではのつまみを堪能する。こんずくん、ありがとう。

10/1(月)。
朝、渚ようこ急逝の知らせ。失礼ながら、渚ゆう子とのまちがいかと思ったが、渚ようこが、本当に亡くなった。

2000年、京都ろくでなしで存在を知り、楽屋でもことあるごとに彼女の歌をかけてきた。ライブを一度観たいと思いながら、結局かなわなかった。怠慢。

夜、楽屋で久しぶりに渚ようこのCDをかける。渚ようこと懇意だったろくでなしの横田さんを思う。何年か前、渚ようこがろくでなしの一日店長をつとめたことがあった。わたしは行けなかったが、どんな夜になったのだろうか。聴いただけではいつの時代に歌われたのかわからない、独特の世界観を持つ彼女の歌は、この先もずっと時代など関係なく、聴かれ続けるだろう。いや、聴かれ続けるべきだ。
9/4(火)。
秋田から八郎潟まで歩くべく、夕方秋田入り。強力な台風が北上してくるということで今回の歩きは中止かなとも思ったが、歩く予定の水曜日には行ってしまうと聞き、決行することに。夕方、秋田駅前「からす森」でフライング。夜、友人と落ち合って「ふるまち」。しめに大町「紀文」。このころちょうど台風が来ていたようで、強風にあおられ傘がめちゃくちゃになる。
9/15楽屋ライブのあと、9/17「ふるまち」で十紀夫さんライブが初開催。
紀文のあっさりラーメン「千秋(せんしゅう)麺」。
9/5(水)。
朝、秋田駅から歩き始め、八郎潟駅を目指す。台風が来てたのかと思うほど、気持ちいい快晴。途中、ちょうどいい昼の時間にケンちゃんラーメン秋田店に通りかかり、小650円。相変わらずのうまさ。
13:30、金足農業高校。閑静な住宅街の中の、どこにでもありそうな高校が、あれほど甲子園をわかせたのだからすごい。火曜の昼にもかかわらず、校門に車で駆けつけて写真を撮って行く人がたくさんいて驚く。わたしもそのひとり。
おそらくあきたこまちだと思われる非常にうまそうな稲穂をながめながら、たんぼ道を歩く。
18:03、八郎潟駅にゴール。歩行距離:34km。所要時間:8時間37分。実質歩行時間:6時間12分。駅前の佐藤旅館に投宿すると、優しい女将さんが風呂をわかしていてくれて感動。ちょうどこの日、金足農業エースの吉田くんが韓国戦で先発するというので、酒と肴を買い込んで部屋で試合を観ようと思ったら、テレビ中継なし。つまらない番組をつけながら、ちびちび飲んで、早々に休む。
街のいたるところに金足農業の健闘をたたえる紙が貼られている。
ベテラン力士、豪風の碑。
農道を歩くのはとても気持ちいい。
今ではあまり見なくなった、昔ながらの薬屋。
駅から100mもない距離にある佐藤旅館。
秋田県湯沢市で作られている甲類焼酎。炭酸割りにして飲んだらうまかった。
9/6(木)。
朝、北海道で大地震発生のニュース。今年になってから自然災害がやたらと多い気がする。寒波に酷暑、台風に地震。まるで地球が悲鳴をあげているようだ。
昼すぎに村上にもどり、楽屋を開く。静かな夜。

9/7(金)。
新聞に、「男はつらいよ」の第50作の制作発表の記事。正式なオリジナル作品は48作で、49作目に数えられているのが「男はつらいよ寅次郎ハイビスカスの花特別編」だと思われるが、この特別編は、ほぼ第25作「寅次郎ハイビスカスの花」の映像がそのまま使われていて、49作目に数えるのは無理があると、わたしは思う。それはいいとして、果たして50作目がどんな作品になるのか、とても楽しみなところだ。

夜、帰宅してから「人魚に会える日。」のDVDを観る。現役大学生が撮った2016年の作品。沖縄の若者たちの基地問題に対する様々な考え方が描かれていて、考えさせられる。

9/9(日)。
「村上個人囃子」こと菅原さんによる楽屋生音日曜版。レオンラッセルの名曲「マスカレード」が飛び出してびっくり。演歌からポップス、はたまたジャズまでと、菅原さんの守備範囲の広さにはいつも驚かされる。精力的に活動の場を広げる菅原さん。新潟でのストリート演奏に挑戦されるとのこと。12月23日に計画している日曜版デラックスの参加要請にも快諾していただいた。これからどんなレパートリーが増えて行くのか楽しみだ。
9/11(火)。
午後から新潟。シネウィンドにて、「ラスト・ワルツ」を観る。1976年のザ・バンドの解散ライブ映像に、インタビューも交えてドキュメンタリー化された作品。ずいぶん前にVHSで観たことがあったが、ほとんど記憶がなく、改めて観た。映画館の大音量で聴くザ・バンドはじめ、ゲストミュージシャンの演奏は、実に素晴らしかった。とてもシンプルなロック・バンド、ザ・バンド。楽屋にはザ・バンドのレコードがベスト盤1枚しかない。オリジナル作品も仕入れたいと、映画を観て思った。
9/12(水)。
午前、シネウィンドにて、「マルクスエンゲルス」を観る。マルクスとエンゲルスの青年期を描いたドイツ・フランス・ベルギーの共同作品。彼らの著作はいっさい読んだことがないが、ふたりの関係がよくわかり、「共産党宣言」が生まれる過程までが描かれていて、ちょっと本を手にしたくなる。理解できる自信はないが。

9/15(土)。
ギタリスト打田十紀夫さんの楽屋ライブ。数えてみると、今年で12回目となる十紀夫さんライブ。村上に来てくれる十紀夫さんと、毎回ライブに足を運んでくれる皆さんに感謝。今回は三重県よりわたしの学生時代の同級生も遠路はるばる駆けつけてくれた。彼女はやはり三重出身の十紀夫さんと同じ高校を出ており、ふたりは三重の話で盛り上がっていた。
今年で還暦を迎えた十紀夫さんは、相変わらずエンターテイメント精神旺盛で、プロレスネタがやや少なかったような気はするものの、流麗なギター演奏と軽妙なトークで場内を大いにわかせた。
9/16(日)。
午後、三面川河口にてハゼ釣り。家で中日の相撲を観ながら、ハゼのから揚げなどを夕食にいただく。年に一度は味わいたい旬のハゼ。もう一度くらい味わいたい。

佐藤三良さんによる楽屋生音日曜版。この日は急きょフラガールの飛び入り参加があり、2曲ほどフラダンスとウクレレ弾き語りの共演が実現した。これが素晴らしかった。この日ハワイアンが演奏予定になかった三良さんには臨機応変に対応していただき、即席の共演とは思えないくらい演奏と踊りがマッチしていた。楽屋にたまに飲みに寄ってくれるフラガールさん、またぜひ踊りにも来て下さい。素敵なダンスをありがとうございました。
9/18(火)。
午後から新潟。新潟にしばらく滞在していたカルメンのお母さんがそろそろ帰るので、駅南の「鉄板焼Ekyu」にて送別会的に小さな宴を開く。今までお母さんとはあまり話したことがなかったか、静かながらも凛とした素敵な女性。近くのジャズバー、「モンクスムード」に皆でハシゴ。初めて入ったが、気さくなマスターが迎えてくれる居心地のいい店だった。ライブも頻繁にやっていて、いずれ聴きに来たいと思う。

9/19(水)。
気に入りのクロスバイクがパンクしたので、庄内町の栗山輪店に修理をお願いして、完璧になおった状態で配達してもらう。いつでも連絡すればすぐ取りに来てくれて、配達もしてくれる、何ともありがたい街の自転車屋。うちのバイクや自転車の主治医は、栗山輪店。

9/22(土)。
大相撲秋場所14日目。千秋楽を待たずに、白鵬が41回目の優勝を決める。同時に幕内1000勝という大記録まで樹立。品格などが指摘されることの多い白鵬ではあるが、これほどことごとく記録を更新し続ける大横綱は、この先出ないのではないだろうか。

静かな楽屋。アンニャの教え子が家族と一緒に村上を訪ねて、楽屋にも寄ってくれた。うれしい再会の夜。

9/23(日)。
大相撲秋場所、千秋楽。白鵬が全勝して優勝に華を添える。郷土力士、豊山は前頭2枚目の自己最高位で臨んだ場所だったが、3勝にとどまり、上位に跳ね返された。それでもいい相撲は取っており、しかもまだ25歳。これからに期待したい。

村上ボッサクラブのお三方による楽屋生音日曜版。ドラマー茶さんの指もだいぶ回復してきたようで、以前と変わらぬ見事な演奏を聴かせてくれた。アンコールの「ブラジル」が、やはり村上ボッサクラブの真骨頂だと思う。
9/24(月)。
日本そばをパスタ風に食べるというおもしろいレシピを試す。ゆでたそばを油でさっと炒め、めんつゆとコーヒーフレッシュで味つけして、きざんだシソをのせて完成。キノコとタマネギも入れてみた。食べてみると、これがなかなかうまい。簡単なのでちょくちょく作りたい。
夜、プログレが好きなお客さんが数人いらして、キング・クリムゾンの「レッド」と「クリムゾン・キングの宮殿」を聴く。皆さんそれぞれとても詳しく、いろいろなうんちく話を楽しく聞かせてもらう。楽屋に未だないイエスとジェネシスを、仕入れたいと思う。

9/26(火)。
家でおとなしく晩酌。あては、山田洋次の1986年の作品「キネマの天地」。観たはずだったが覚えてなく、改めて観てみると、これがなかなか良かった。「写真」「活動」「映画」と、映画に対するさまざまな呼び名がこの作品で使われているが、どう使い分けてるのかよくわからない。

9/28(木)。
今季最初で最後の渓流釣りに出かける。本命のイワナやヤマメにはいっさい会えなかったが、やさしいアブラハヤが遊んでくれた。弁当を持って行き、川辺で食べる。魚が釣れなくても、渓流には癒される。来年はもっと出かけるつもり。
9/30(日)。
村上トライアスロン大会。台風に備えて、3種目ともに半分に縮小された大会になったが、アンニャ参加のリレーチーム「Crazy Girls」も健闘。いつもの時間よりずいぶん早く終了したが、何はともあれ無事に終わって何より。この大会を見ると毎回いい刺激になる。病気持ちのため走れなくなったのは残念だが、運動をもっとしたいと思わせてくれる貴重な機会となる。
恒例の打ち上げも、いつもより早く始まり、参加者、応援者などなど、楽屋に集まり、大いに盛り上がった。手伝ってくれたアンニャ、カルメン、リカさん、ポールに感謝。また来年の大会も楽しみ。

8/26(日)。

村上の津軽三味線奏者、大谷菊一郎さんによる楽屋生音日曜版。楽屋初となる津軽三味線の生演奏。完全な生音だというのに大音量で迫力満点の演奏に、しばし聴きほれる。東北地方の民謡からオリジナル曲まで、バラエティに富んだ選曲も楽しかった。日本舞踊の花柳幸結耶(はなやなぎ・こうゆうや)さんにリクエストされて作ったという「化身」というオリジナル曲がおもしろい。三味線で奏でられるロック。9月30日(日)、大谷さんは新潟りゅーとぴあで開催される「和樂祭」に出演する。そこで花柳さんと共演して、「化身」を演奏して、その曲で花柳さんが踊るという。観てみたいが、ちょうど村上トライアスロンと日が重なり、行けないのが残念。またじっくり聴いてみたい。紹介してくれた麺匠ユウシくんに感謝。

8/27(月)。

とても静かな夜。小学校時代の同級生がふたりで飲みに来てくれて、3人で昔話に花が咲く。記憶がおぼろげだったことがはっきりしたり、まったく記憶になかったことが思い出されたりして、何だか脳がリフレッシュされた思い。80年代ころまであった大町のパチンコ屋、ラスベガス裏の小さなゲームセンター「ハウス」(通称)の話になり、そこで皆で楽しんでいたゲームが実は当時大人気の「ゼビウス」ではなくて類似品だったということを知り、ショックを受ける。


8/28(火)。

有志3人で、山居町に新しくできた店「魚菜ダイニング糸」で飲む。けっこう飲む3人であったので、飲み放題を選択。大きなジョッキに入ったバーボンの炭酸割りを何杯かいただき、ほどよく酔う。もんじゃ焼き、お好み焼き、ともに各自がテーブル席で焼くシステムで、作り方の手引きを見ながら作ってみたが、なかなかうまかった。

これまた山居町に少し前に開店した韓国料理「はんぢゃん」にハシゴ。韓国の餅トッポギとラーメンが一緒に炒められたような豪快な料理「チーズラーポッキ」がうまかった。ただ、ここはやはり1軒目から来るべき店だと思う。

ではこれにて解散となり、とぼとぼ歩いていると、道端でやはり飲み会あがりの同級生に出くわす。久しぶりに飲むかとなり、むらさきへ。酒を冷やでひとつ飲んで、わりとまじめな時間に帰宅。

8/30(木)。

大雨になり、村上市内全域に「避難準備」が出たが、市内はとくに深刻な状況でもなく、楽屋を通常通り開く。そんなような状況だったので当然のように静かな夜となるが、4人組のお客さんが来てくれる。その中のおひとりに「オダギリジョーが出てくるドラマ『リバースエッジ』に出てきそうなお店ですね」と言われたが、どういうことなのかよくわからなかった。そのドラマを少し観てみたくなる。


9/1(土)。

少しにぎやかになり、ありがたい夜。お酒に強い3人さんあり。720mlの米焼酎と900mlの黒糖焼酎が空になり、驚いた。単純に計算して、おひとりあたり3合の焼酎を飲んだことになる。それでいて、皆さんわりとしゃきっとして帰られた。すごい。


9/2(日)。

朝、町内の自主防災会の任務を遂行したあと、車で新潟競馬場へ向かう。セトくんに声をかけてもらい、生涯おそらく2度目の競馬場入り。1度目は10年以上前に行った福島競馬場で、今回の新潟競馬場は初めて。新潟の競馬場では夏場しか開催されておらず、この日が今季最終日という。前日に生まれて初めて競馬新聞(500円という値段にびっくり)を買って、対策を練ろうとするも、見方がまずわからない。当日会場で倍率などを見ながら決めることにする。

会場に着くと、ものすごい車の数。県外ナンバーも多し。ちろん最終日ということもあろうが、新潟競馬はこんなに人気なのかと驚く。やっとのことで車を停めて、指定席を確保しておいてくれたセトくんと入り口で落ち合い、数年ぶりの再会。相変わらずの風貌と笑い声にほっとする。とても快適な指定席にすわって、あれこれとつもる話をしながら、それぞれに競馬を楽しんだ。競馬自体は惨憺たる結果だったが、少しのワクワク感が味わえて楽しめた。たった2レースとはいえ、的中したのもうれしかった。年に1度くらいは、こういう遊びも楽しいかもしれない。セトくん、楽しい時間をありがとうございました

夜、せいの正晃さんによる楽屋生音日曜版。せいのさんの歌が目当てというわけではなかったお客さんもいらしたが、その方々にもしっかり歌声が届いていたようで、好反応を示していたのはうれしかった。相変わらずの「せいの正晃」という唯一無二の世界。初めて「いのしし」の歌詞を聞き取れたが、駆除と言う名のもとに殺される猪を悼むメッセージソングだった。せいのさんが優しい人だとこの歌からもよくわかる。
8/25(土)。
8/25,26と「古杣(ふるそま)音祭2018」が開催されるというのに、朝から雨。何時に行こうか迷ったあげく、結局夕方から出かけてきた。旧神林村南大平にあるダム湖キャンプ場で毎年開催されている音楽祭、Furusomaも今年で6回目。雨に見舞われるのは初めてとのことで、DJのYokoyamarleyくんの「今回は試されてる」という言葉が印象に残った。準備や片付けもせずに、ただ楽しませてもらって申し訳ない気持ちになる。雨とは言え、テントの中で飲食したり、バンドやDJのくり出す音楽で踊ったりと、来場した人たちは思い思いに楽しんでいた。
土曜日の夜に会場にいるのは初めてのことで、おもにライブステージを楽しんだ。イスに座って傘をさして、缶ビールと枝豆をやりながら目の前の演奏を聴く。これがなかなか快適だった。お目当てのひとつだった新潟のパンクバンド「Nitro Rats」を初めて聴くことができたが、噂にたがわずかっこよかった。ラモーンズ直系のシンプルなロックンロール。いつか古町woodyでも聴いてみたい。ライブステージの前で店を構えていた「ちっとばっか」のカレーうどんに癒される。
DJテッペくんたちのテントに寄せてもらい、家から持参したタモリピーマンとラタトゥイユをふるまいながら、しばし楽しく飲み語らう。もはやアンニャの十八番と言っていいタモリピーマンが好評を博した。ピーマンをごま油としょう油とみりんとだし汁で炒め煮にするシンプルな料理。タモリのアイディアに脱帽。毎年うまいものを携えて出店する「うまいもんや新町」のグリルチキンとクラムチャウダーがうまかった。本当はテント泊の予定だったが、とてもそのような状態でなかったので、夜中にいったん帰宅。
8/26(日)。
引き続き、雨。午前、再度会場へ向かう。多くの人が会場に泊まっていたが、やはり車中泊を余儀なくされた模様。それでも翌日も楽しむ人が多く、会場には良質の爆音が鳴り響いていた。12:00-13:00の1時間、DJの時間をいただいており、テントで防水を施されたブースの中でレコードを回す。こちら側のブースにはあまり人がいなかったものの、わたしも外に出て聴いたりしながら、貴重な聴衆のひとりアンニャと楽しんだ。underの機材とはまたちがうJBLのスピーカーで組まれたサウンドシステムが、実に気持ちいい音を放っていた。
American Player/The Doors
Like A Rolling Stone/Bob Dylan
Respect/Aretha Franklin
Killing Me Softly/Roberta Flack
The Getto/Donny Hathaway
So In Love/Curtis Mayfield
Superstition/Stevie Wonder
びんぼう/大瀧詠一
Everybody wants to rule the world/Patti Smith
Backmail/10cc
Fame/David Bowie
Hungry Freaks, Daddy/Frank Zappa
Hot Head/Captain Beefheart
Singapore/Tom Waits 
Black magic woman/Santana
Spinning toehold/クリエイション
満足できるかな/遠藤賢司
Hallo New York/Silverhead
8/20(月)。
高校野球、準決勝。秋田金足農業が東京の日大三高を下して決勝進出。秋田県勢の決勝進出は、第1回大会(1915年)の秋田中学以来、実に103年ぶりとのこと。最近ちょくちょく秋田に行くので、秋田に何やら親近感があり、金足農業を応援していたら、何と決勝まで勝ち進んだ。金足農業OBの関取、豪風いわく、「ちょっと言い方は悪いですけど、地方の公立高校が力のある選手を集めた私立高校を倒す。これ以上の快感はないですよ」。これ以上ない快感とまでは思わないが、少し同感。

8/21(火)。
高校野球、決勝。金足農業vs大阪桐蔭という、まさにドラマのような対戦となった。金足農業の優勝を期待したが、大阪桐蔭が13ー2で大勝。ここまでひとりで投げ抜いてきたエース、吉田くんが力尽きた。試合後、今大会一番のヒーローが号泣する姿は、見ていて何ともつらかった。吉田くんのこれからの活躍がとても楽しみ。

夕、古町ジャズフラッシュのマスター夫婦とミムさんが村上へご来訪。まず瀬波温泉で汗を流してから、夜、村上の酒場で大いに飲み語らう。新潟の老舗ジャズ喫茶、フラッシュは、もうすぐ40周年を迎える。マスター佐藤さんの話は、含蓄があってとてもおもしろい。魚武、むらさき、パスタイムというルートでハシゴする。終盤の記憶があまりないが、実に楽しい夜だった。

8/22(水)。
午前、フラッシュご一行と六斎市。朝からとても暑い。カトレアにてしばし涼をとる。昼にフラッシュを開店する女将さんが先に電車で帰り、マスターとミムさんと岩船荘別館で昼食。暑かろうが寒かろうが、ここのラーメンはうまい。

夜、Kenyaさんによる楽屋生音水曜版。玉置浩二の音楽に対する愛情がひしひしと伝わる弾き語り。弾き語りを始めてから、一貫して玉置浩二や安全地帯の曲を専門に弾き語るKenyaさんの、まったくぶれないその姿勢が何ともかっこよく、聴いていてとても気持ちがいい。
Kenyaさん弾き語りのあと、このところよく来てくれるお客さんが持って来てくれたシングル盤をかける。「四枝筆樂團」(直訳すると「4本のペンバンド」。Four Pensという英語名があるらしい)という台湾のインディーズバンドで、北京語で歌われるポップスがかわいらしい。このようなマニアックな世界が存在するから音楽はおもしろい。紹介してくれた方に感謝。

8/23(木)。
激烈に暑い日になる。村上、39.9度を記録。おとなりの胎内市では40度越え。この日の日本の最高気温の上位6位までを、新潟県が占める。
木曜日だというのに楽屋がにぎわい、ありがたい夜となる。なおちゃんに開店祝いのお菓子をいただき、感激。

8/24(金)。
久しぶりに内山スポーツをのぞくと、何と「卓球レポート」が今年の4月号を最後に休刊となっていてショックを受ける。57年9月に「バターフライ・レポート」という冊子でスタートしたという、卓球をやる人間には定番の専門誌だった卓球レポート。中学高校と卓球小僧だったわたしは正直言ってニッタクが発行する「ニッタクニュース」の方が好みだったが、卓球レポートもたまに買っていた。全国中学校大会やインターハイの結果は、ニッタクニュースより見やすかった記憶がある。最終号を買って、しばし読みふける。「時代を制した技よ、もう一度」という特集記事が素晴らしい。50年代から現在までの名選手のプレーが紹介されていて、わたしが中国語を始めるきっかけとなった、81年、83年の世界王者、郭躍華の豪快なドライブも載っていてうれしくなる。またひとつの時代が終わったという感じがして、さみしい。
プログレの師、Zappappaさんより英国のバンド10ccのレコードをいただく。その名も「The Original Soundtrack」。映画の中で奏でられるような音楽というコンセプトアルバムらしい。夕方、楽屋に入ってさっそく聴いてみると、これがいい。思わず4〜5回繰り返し聴いてしまう。Zappappaさん、いつもありがとうございます。

8/8(水)。

翁長雄志沖縄県知事が急逝。67歳は早すぎる。まだまだ活躍してほしかった。沖縄の良心がまたひとつ失われてしまった。


8/10(金)。

あぶらだこのCDが届く。このところ、あぶらだこ熱が再発。1st(木盤)、2nd(青盤)、3rd(亀盤)を紙ジャケCDで買いなおす。わたしにとっては、青盤が最高傑作。

連休前、お盆前とあってか、わりと静かな楽屋。一中時代の懐かしい先生が来てくれて感激する。ビル・エバンスの「You must believe in spring」をかける。


 8/11(土)。

お盆で帰省した同級生テツシが早い時間に寄ってくれる。彼とは高校時代よりレコードの貸し借り(正確には借り借り)をしていた仲で、今でも帰省のたびにおもしろい音源をみやげに持って来てくれる。今回のCDも突拍子もないものだった。「アコースティック不法集会」というオムニバス。80年代なかごろ、「ハードコア不法集会」というオムニバスが出され、あっという間に入手困難な貴重盤となったが、そのパロディ版のような格好の「アコースティック不法集会」。80年代活躍した日本のパンクスが自曲をアコースティックギターで弾き語る。1曲目は、遠藤ミチロウ「負け犬」。毎回楽屋ライブでも演奏される、ミチロウさんのど定番曲。その他、The Pogoの良太やラフィンノーズのナオキ、高校時代わたしのお気に入りだったケンヂも弾き語りで参加しており、みんなまだまだがんばっているのだなあと感慨にひたる。

8/13(月)。

母の墓参り。三日市の共同墓地は、19年前はぽつんぽつんとしか墓がなかったが、今ではだいぶにぎやかになっている。海がよく見えて、まったく暗い感じのしないこの墓地を選んでよかったと改めて思う。

月曜ではあってもお盆ということで、楽屋はかなりにぎわった。義理のお父さんと、ふたりの娘さんのそれぞれの旦那さんという、ほほえましい組み合わせのお三方。3人とも音楽好きという共通点があり、話が盛り上がる。たまたまかけていたトム・ウェイツに反応してくれて、トム・ウェイツがレコードを何枚か出したアサイラム・レーベルの話になり、ジュディ・シルというアーチストを教えてもらう。アサイラムから出されたレコードの1枚目が、このジュディ・シルだったらしい。写真を見てみると、陰のありそうな素敵な女性。夜中、さっそくレコードを見つけてイギリスから取り寄せる。


8/14(火)。

楽屋の開店記念日と結婚記念日を同じ日にしてしまったことを、いつも妻アンニャと悔いているが、まず結婚記念日を祝おうということで、火曜日の休みを利用して、坂町「天ぷら斉藤」へ出かける。紫雲の燗を飲みながら、美味しい天ぷらをいただいて、満腹&酩酊。ご主人とそのお母さんの人柄がとてもよく、気持ちのいい時間を過ごす。

8/15(水)。

18回目の楽屋開店記念日。17回目の結婚記念日。毎年8月15日は初心に返るいい機会だが、楽屋19年目の初日も、チャーリー・パーカーの「 Now's The Time」をまず聴いて、開店当初のことをひとり回想する。わたしが一番はじめに聴いたジャズのアルバムで、これを聴くと何となく背筋がのびる思い。夜、いろいろとお祝いをいただき、感謝感激。ボサノバをこよなく愛するさくちゃんより、何と「風の谷のナウシカ」全巻セット。さくちゃん、本当にありがとうございます。

8/16(木)。

8月16日,17日と、村上は七夕祭り。あいにくの雨となり、獅子舞を踊る若者たちが気の毒だったが、どこの町内も祭りを楽しんでいたようだった。夕方、駅前のはまなすタクシーに鍛冶町の獅子舞。楽屋の窓からしばし眺める。

ソウルの女王、アレサ・フランクリン死去の報。76歳。夜、楽屋で終始、アレサのレコードとCDを回す。


8/19(日)。

クマガイマコト、楽屋ライブ。少ないお客さんではあったが、コアなファンのいるクマガイさんのライブは毎回盛り上がる。前座に小国のミュージシャン、グラスマンの弾き語り。独特の風貌と歌詞で強烈なインパクトを与えるグラスマン。「みなさんの生産性をあげるお手伝いをさせていただいてよろしいでしょうか!」というウィットに富んだ宣誓とともに始まった弾き語り。誤解を招きそうなタイトル「フランダースの犬畜生」がすごい。もちろん犬批判などではなく、心ない飼い主を糾弾する痛快曲。続いて、クマガイさんのオリジナルソング。「グラスマンの弾き語りで熱くなったところを、わたしは容赦なく冷やして行きます」という、これまたウィットに富んだ切り返しあり。自作曲で盛り上げたあとの、カバー曲。クマガイさんもアレサ・フランクリンの死を悼み、彼女がカバーしたキャロル・キングの名曲「ナチュラル・ウーマン」を弾き語る。