楽屋的日常

1/17(木)。
浅川マキがなくなって、9年が経った。彼女の歌を毎日のように聴いているが、1月17日は「この日に彼女が急死したんだ」という意識が働くためか、レコードを聴いていると、いつもより少し緊張するというか、何やらピシッとした気持ちになる。やはりわたしにとって特別な存在の人だ。

【この日の数枚】
スキャンダル京大西部講堂1982
Selected Album by MAKI
ライブ
灯ともし頃
裏窓
ちょっと長い関係のブルース
黒い空間
CAT NAP
アメリカの夜
Maki Asakawa
1/11(金)。
正月明けだからか、連休前だからか、とても静かな花金。セイさんイツミさんにご来店いただき、音楽談義。セイさんが持ってきてくれたCDで、日食なつことPhishを初めて聴く。日食なつこ。何とも変わった名前で、歌もおもしろい。凄腕ミュージシャンが集まってできたバンドというPhishがかっこいい。セイさんいつもありがとうございます。
1/13(日)。
村上個人囃子こと菅原さんによる楽屋生音日曜版。今回は久しぶりにアルトサックスでの演奏が聴けて心地よかった。ジャズのスタンダード「You’d so nice to come home to」でおー!と思っていたら、帰宅願望曲つながりで「帰ってこいよ」が飛び出した。このセンスはすごい。この日も新曲がどんどん出てきて、菅原さんのレパートリーの広さに改めて驚かされる。
閉店後、翌日のライブのまかないカレーを作りながらNHK「ラジオ深夜便」を聴いていると、「ロマンチック・コンサート」がチャールス・ミンガス特集とのことで、ボリュームを大きくして耳をそばだてる。「Pithecanthropus Erectus(直立猿人)」からはじまり、「Haitian Fight Song(ハイチ人の戦闘の歌)」、「Goodbye Porkpie Hat」、「Fables Of Faubus(フォーバス知事の寓話)」などなど、わたしの好きな曲ばかりかけてくれるのでうれしくなる。おかげで快適にカレーを仕込むことができた。
1/14(月)。
新潟のシンガーソングライター、クマガイマコトさんの楽屋ライブ。今回は山形より強力なおふたりの共演を得て、大いに盛り上がった。楽屋初登場のあべあいこさん、このところクマガイさんのライブに毎回駆けつけてくれる小国のグラスマン、そしてクマガイさん、という順で、それぞれのオリジナル曲を弾き語った。
まず、声が良くて驚いた。ユニークなオリジナル曲もさることながら、淡谷のり子の歌った日本語詞を自分なりにアレンジしたという「枯葉」がとてもいい。また聴きたいシンガーソングライター。
今回も大迫力の弾き語りで場内を沸かせたグラスマン。長靴の歌「ブラック・ラバー・ブーツ」がかっこいい。
今回も独特の語りと弾き語りで最後まで盛り上げてくれたクマガイさん。クマガイさんには女性のリピーターが多く、ライブが今年になってもう5回目だという熱狂的なファンもいて驚く。「狂ったピアノ」がわたしのお気に入りである。
終演後、お客さんがいなくなった楽屋で奏者のお三方と一緒に飲み語らう。あれやこれやと音楽談義。楽しくなり、ホッピーを飲み過ぎてしまう。
1/15(火)。
午後、新潟。シネウィンドにて、高橋竹山のドキュメンタリー「津軽のカマリ」を観る。高橋竹山といえば、ジャズ界のチャールス・ミンガスのような、屈強で怖いくらいの人物かと思っていたが、実際の語りなどを聞いてみるとまったくそんなことはなく、人間味のある優しいおじいちゃんというような感じの人だった。村上の津軽三味線奏者、大谷菊一郎さんの演奏をまた聴きたくなる。

映画後、養老乃瀧新潟寄居店。全国チェーン店ということを一切感じさせない、実にアットホームな酒場。ご夫婦ふたりで切り盛りして41年になるという。料理はすべてご主人の手作り。こういう養老乃瀧は、相当に珍しいと思う。女池菜のおひたしやモツ焼きなどで、麒麟山の燗酒を数本飲む。ほくほくのクワイ揚げがうまかった。

ロックバーUFOへハシゴ。今年初のUFOも、相変わらず居心地抜群の快適空間だった。ロックの名盤を聴きながら、ラム酒を数杯飲む。
【この日のUFO盤】
Live In Japan/Beck, Bogart&Appice
Are you experienced/Jimi Hendrix
Octopus/Gentle Giant
Live In Japan/Deep Purple
ディープ・パープルのライブ・イン・ジャパンは、欧州では「Made In Japan」というタイトルだったと初めて知る。
1/16(水)。
朝、横綱稀勢の里引退の報。先場所初日から4連敗で休場し、今場所も初日から3連敗を喫し、とうとう横綱の地位を返上した格好だ。横綱になった途端に大怪我をして、横綱在位期間は本当につらかったことだろう。やっと楽になれて、良かったと思う。これからは後進の指導にあたるとのこと。稀勢の里がどんな力士を育てるのか、とても楽しみ。
昼、リサイクルショップ「リスペース」をのぞいた後、近くの食堂「紫竹苑」。何ともしぶい店構えと立地に、入るのに少し躊躇したが、入ってみたら実に気楽な大衆食堂だった。ボリュームのあるカツカレーで満腹する。腹を空かせてまた寄ってみたい。
1/9(水)。

午前、新潟万代にて「ボヘミアン・ラプソディー」を観る。11月の公開にもかかわらず、年をまたいでまで上映してもらえることがありがたい。今回は、レコードをさらに聴いて、実際のライブ・エイドの映像も観て、パンフレットも読んで、クイーンのことを前回よりは知って、思い入れもだいぶ増した上で、観た。今回も時間があっという間に感じるくらいに引き込まれた。前回より短く感じたかもしれない。

フレディが妻のメアリーに自身の性的指向の変化を告白したときのメアリーのセリフが、前回よりずっと響く。いわく「つらいのは、あなたは何も悪くないということよ」。そう、何も悪くない。しかし妻にとって、こんなつらいことはないだろう。フレディとメアリーの複雑な心境が、実に見事に表現されていたと思う。

今回は「Another One Bites the Dust」(地獄へ道づれ)がとくに耳に残った。前回はあまり感じなかったかっこよさ。調べてみると、8作目「The Game」に収録されているらしい。これは仕入れなければならない。ヒロシさんに教えていただいた通り、ライブ・エイドのシーンは本物のフレディ・マーキュリーの方がテンションが高いように感じたが、やはりフレディに扮したラミ・マレックの動きは本当にすごい。またライブ・エイドの映像も観たくなる。

映画後、ラーメン二郎新潟店にて、小、麺少なめ、ニンニクなし。13時すぎに行くと、満席で7〜8人の待ち。久しぶりに大入りの新潟店を見た。しばし並んだのち、極太のゴワゴワ麺をかみしめて快楽を得る。

1/1(火)。
8時半、二日酔いをおして元旦マラソン受付へ行く。とても走る気分ではなかったが、歩いているうちにやや回復し、2年ぶりに3kmの部に参加。べちゃべちゃ雪の降る悪条件の中、ゆっくりゆっくり走る。21分でゴール。今年も無事完走できてほっとする。
夜、家族が家に集まり、大宴会。塩引きを切って焼いてみると、かなりしょっぱい。よく言えば、村上の昔ながらの塩引きの味。口がひん曲がるほどのしょっからい塩引きが好きだという村上人は少なくないが、今回の塩引きもそれに近いくらいしょっからくなってしまった。来年は塩抜きの時間をもう少し長めに取ろうと思う。
1/2(水)。
箱根駅伝往路で、東洋大学が優勝。5連覇のかかっている青山学院はややふるわなかった。駅伝の強い印象のなかった国士舘が3位に入る健闘ぶり。
午後、羽黒神社に初詣。階段を久しぶりに数えてみたら、130段だった。おみくじは吉と出た。

夜、自宅で「Live Aid」のDVDを観る。80年代飢饉に襲われたアフリカを支援しようと、1985年英国と米国で開催されたチャリティコンサート、ライブ・エイド。映画「ボヘミアン・ラプソディ」で知り、年末にヒロシさんが4枚組の貴重なDVDを貸してくれた。感謝感激。わたしはやはり、映画のラストシーンと実際のクイーンのステージを観比べたかった。結果、ちがいがわからないくらい同じで驚いた。フレディ・マーキュリーのステージパフォーマンスはやはり圧巻。ロンドンのウェンブリー・スタジアムには、実に75000人もの観衆が詰めかけて、世界150カ国に映像が中継されたという。そのときの熱狂がこのDVDでよくわかる。何ともすごいことが地球上で起きていたものだ。今まで知らなかったことが恥ずかしい。

1/3(木)。
箱根駅伝復路で、東海大学が総合優勝。復路にかぎると優勝は青山学院で、前日の往路優勝は東洋。何ともねじれた感じの各部門優勝となった。東海の8区で区間賞を獲った小松陽平くんに、スター性を感じる。しかも小松くんは3年生。来年の東海の活躍も楽しみなところ。
1/4(金)。
楽屋新春恒例の伴田裕カルテット。今年も素晴らしいライブで楽屋を開幕することができて、こんなうれしいことはない。裕さん、尾崎さん、文河さん、本間さん、ありがとうございます。そして今年も多くのお客さんに聴きに来ていただき、大盛況のライブとなった。新年早々お運びいただいた皆さん、ありがとうございます。
英語の正式名は忘れてしまったが、裕さんオリジナルの西尾賢さんに捧げた曲がかっこいい。西尾さんの名前からwest end(西尾)とwise(賢)という単語が入ったおもしろい名前のスリリングなジャズ。おそらくこのカルテットでは初めて聴く「スウィングしなけりゃ意味がない」や「あなたと夜と音楽と」もよかった。
地元のサックス奏者、ハヤブサくんが楽器を持ってきてくれて、1曲セッションで参加したのも今回の大きな一興だった。曲はハービー・ハンコックの名曲「カンタループ・アイランド」。ダブルテナーのユニゾンがかっこいい。
1/5(土)。
今年初の通常営業。静かな夜だったが、うれしいお客さんが数名あり。世界一まずいと言われるフィンランドのお菓子、サルミアッキの試食会で盛り上がる。
1/6(日)。
初めてのお客さんがレコードを持ってきてくれて、一緒に聴かせていただく。70年代のフォークシンガー、ジャニス・イアンのライブ盤。静かな冬の夜にしっくり来る歌声。ジャニス・イアンの曲が日本のテレビドラマでよく使われていたということをはじめて知った。楽屋にもいただきもので2枚ほどジャニス・イアンのレコードがあるが、いまだじっくり聴いていない。またターンテーブルにあげるきっかけとなった。
1/8(火)。
所用で久しぶりに新発田に出る。夕食に「シンガポール食堂」のオッチャホイ。焼きうどんのきしめん版といった風の、シンガポール食堂オリジナルの麺料理。もやし、キャベツ、玉子などが入っていて、ピリ辛の味付けが実にうまい。ごちそうというわけではなく、日常的に気軽に食べたい、村上の天茂の焼きそばのような存在だろうか。また食べたくなってきた。

12/16(日)。

「がくや姫」の皆さんによる楽屋生音日曜版。かぐや姫の曲を演奏するので、がくや姫。ダブルキーボード、ダブルギター、ベースという変わった編成で、70年代のフォークソングを聴かせてくれた。瀬波界隈ではすでに人気のバンドのようで、多くの人たちが演奏を聴きに来てくれて盛り上がった。がくや姫の皆さん、ありがとうございました。

演奏後、ギターボーカルの方とラーメン談義。ラーメン事情に実に詳しくて驚く。お薦め店をいくつか教えていただいたので、ぜひ行ってみたい。その方は「ケンちゃんラーメン」に興味があるようで、僭越ながらあれこれぶってしまった。話していたらケンちゃんが無性に食べたくなる。アータさん、ありがとうございます。またぜひお話聞かせてください。

12/19(水)。

塩引き鮭を半日水につけて塩をぬき、洗って吊るす。今年も手が冷たかったが、吊るしてしまえばあとは北風にお任せするだけ。年末の仕上がりが楽しみ。

12/21(金)。

にぎやかな夜。みどり色のシャツに赤いエプロンをしていたら、若い女性に「クリスマスを意識してるんですか?」と言われ、おどろいた。意識しているわけがない。


12/22(土)。

ジョー・ストラマーが急死して、はや16年。この日も楽屋でジョー・ストラマーの歌声を聴く。途中お客さんよりジャズのリクエストがあり、そのCDをかけていると、ジョーの歌を聴きに来たツヨシくんがちょうどご来店。「?」となり、ややバツが悪かった。その後気を取り直してさらにジョーの歌を聴く。先日渋谷HMVで偶然見つけた「Joe Strummer 001」がいい。夜も更けてきたころ、いつも寄ってくれていてもほとんど話すことのなかったお客さんに、「クラッシュですね」と声をかけられ、うれしくなる。


12/23(日)。

楽屋生音日曜版デラックス。2018年も数多くの方々に日曜日を盛り上げていただいたが、その中から独断で選ばせてもらった5名+1組のミュージシャンに出演を依頼し、今回も大盛況のデラックスを開催することができた。ご出演を快諾していただき、演奏してくださった皆さん、ありがとうございました。そして寒い中をお運びいただいた皆さん、ありがとうございました。


【1番手:せいの正晃】

まだそれほど飲んでいなかったせいか、今までで一番まともなせいのさんの弾き語りが聴けたような気がする。初めて聴く「競技場」、初めてじっくり聴けた「冬に立つばあちゃん」がかっこいい。「青春に終わりなんてないんだぜ」。「冬に立つばあちゃん、背筋をピンと伸ばして、何を待ってるんだろうか」。新発田あたりのバス停での情景が目に浮かぶ。

【2番手:村上個人囃子】

ツイストの「銃爪(ひきがね)」や坂本龍一「戦場のメリークリスマス」などなど、いつもながら独特の選曲が楽しい村上個人囃子こと菅原さん。新潟駅前や古町などの路上演奏も勇猛果敢にこなし、音楽活動をとても楽しんでいるのがひしひしと伝わってくる。2019年も奇数月第2日曜に、日曜版で演奏していただくことになった。サックスとMC、どちらの菅原節もまたこれからとても楽しみ。

【3番手:村上ボッサクラブ】

今回も安定感のある演奏を楽しませてくれた。東さんのアップライトベースもますます良くなってきたと思う。1曲、菅原さんのサックスとのコラボレーションもあり。1月19日には新潟ジャズストリート出演も控え、これからもますます活躍が期待される。とくに今回、佐久間さんには機材一式をお借りして、音響係まで担当していただいた。本当にありがとうございました。

【4番手:佐藤三良】

ウクレレの弾き語りによる、往年のフォークの名曲の数々。三良さんの歌う反戦歌もいい。フランス生まれの反戦歌「大統領殿」は、三良さんの歌で初めて知った。召集令状を受け取った若者が大統領宛に書いた手紙。「大統領殿、腹を立てずに聞いてほしい。僕は逃げる」。何とも率直でわかりやすく嫌戦感情が表現されている、加川良の「教訓1」にも通じる名曲。三良さんの定番「ブラザー軒」「黒の舟歌」、さらにはおそらく新曲と思われる「コーヒールンバ」も、実によかった。

【5番手:Kenya】

安全地帯と玉置浩二をこよなく愛するKenyaさんがデラックス初登場。この曲を本当に好きなんだなあということが伝わってくる熱唱は、観ていてとても気持ちいい。わたしでも知っている曲がほとんどの安全地帯の名曲集。やはり玉置浩二の曲はいいと改めて思わせてくれる弾き語りだった。菅原さんのサックスが入ったメドレーもあり、迫力ある歌唱とともに楽しませてくれた。

【6番手(トリ):大谷菊一郎】
Kenyaさん同様、大谷さんもデラックスは初めての参加だったが、堂々とトリを務めてくれた。さすがはベテランの津軽三味線奏者である。ビシビシ打ち出される迫力満点の三味線の生音に、場内から私語が消えた。「津軽よされ節」などの定番らしい津軽三味線の曲からオリジナル曲まで、幅広く聴かせてくれた。オリジナル「化身」など、もはやプログレッシブ・ロックだ。今年の活躍もとても楽しみなアーチスト。
終演後、参加ミュージシャンと残ってくれたお客さんとで打ち上げ開催。音楽談義に花が咲き、夜更けまで盛り上がった。

12/25(火)。

夕方、京都木屋町ろくでなしの横田さんと久しぶりに話す。ろくでなしは今年6月に40年を迎えた。40年もお店を続けてこられたことに、ただただ脱帽。わたしが行っていたころからすでに25年ほど経っているが、まったく変わらぬ姿勢で横田さんは毎日ろくでなしを開け続けている。メニューも値段もほとんど変わっていない。すごいことだ。ろくでなしがなかったら、楽屋はなかったと言っていい。楽屋の原点であるろくでなしの横田さんの元気な声を聞いて、身の引き締まる思いがした。


そんな横田さんから、浅川マキ情報あり。80年代、浅川マキ本人から依頼されてライブ映像を撮影していた映画監督がいたという。まったく知らなかった。その監督が撮りためていた映像が最近になって各地で上映されているとのことで、横田さんいわく「とても生々しいマキさんの映像」らしい。これはぜひ観てみたい。あわよくば、村上でもぜひこの上映会を開催したいものだ。

12/27(木)。

セイさんが自宅で行方不明になっていたレコードを探し当てて、数枚を持ってきてくれる。エマーソン・レイク&パーマーやU.Kなどのプログレ盤から、ドイツの前衛ノイズバンド、Einstürzende Neubauten(アインシュトゥルツェンデ・ノイバウテン)まで。ノイバウテンのレコードなど、初めて見た。怖くてまだ聴いていない。

12/28(金)。

お歳暮発送アルバイト、最終日。何とかこの日まで勤めることができて、安堵。夜、仕事納めとあってかにぎやかな楽屋となるが、翌日ゆっくり眠れると思えばそれほど疲れは気にならなかった。


12/30(日)。

昼、大みそか用の大海を仕込む。村上の、とくに朝日地区では盆正月や祝い事には欠かせない重要な料理である大海。盛り付ける大きな皿を海に見立てて「大海(だいかい)」という名前がついたと聞いたことがあるが、朝日ではそれぞれに平たい小皿で供される。村上の中でも、土地によって大海の入れる具もかなり異なるのがおもしろい。わたしの作る大海は、朝日の館腰地区の作り方がベース。それを毎年おいしいと食べてくれる人たちがいるのは何ともうれしいことだ。

12/31(月)。

2018年最後の楽屋開店。このところ大みそかはわりと静かな夜が続いていたが、今年は常連さんがたくさん集まってくれて、にぎやかになる。大海もありがたいことに上々の評判。

0時前、アンニャとカルメンがふるまいスパークリングワインをグラスに注いでくれ、何年やっても間に合わないカウントダウン準備が完璧に整う。楽屋の黒電話で時報を秒読みし、2019年がやってきた。皆で乾杯しあい、おめでとうおめでとうと相成る。

11/29(木)。

今年も年末恒例のお歳暮発送のアルバイトが始まる。昼夜労働は肉体的にかなりこたえるが、毎年この時期は「まっとうな社会人」感が高まり、精神状態はわりといい。月末まで送り間違いのないようにしっかり勤めたい。


午後、坂町に27日開店したという「ラーメン真(しん)」に行ってみる。ラーメン二郎のインスパイア系と聞いて期待して行くと、ボリュームもあり、なかなかうまかった。二郎の決まり文句が「ニンニク入れますか?」なのに対し、こちらは「ニンニクのトッピングはどうされますか?」。やはり二郎は意識しているようだ。スープがやや甘めで、「やさしい二郎」という感じ。パツパツの極太麺もいい。二郎と比べること自体が野暮だとも思うが、こういうタイプは村上には今までなかったのでうれしくなる。また出かけたい。

12/2(日)。

午前、村上教育情報センターにて、映像から暮らしと環境を考える会主催の下期上映会。今回の上映作品は「映画日本国憲法」で、米国のジャーナリスト、ジャン・ユンカーマンが監督した2005年公開の日本映画。舞台袖での上映係だったため全編を観れたわけではないが、日本や中国、韓国、米国など出身の12人の識者のインタビューは、どれも一聴に値するものばかり。改めて腰を据えてじっくりと話を聴きたい作品。米国の政治学者、ダグラス・ラミス氏の「日本国憲法は、アメリカに押し付けられた憲法ではなく、日本国民が日本政府に押し付けた憲法だった」ということばが印象的だった。


夜、楽屋にて、11回目となる「ギターギターギター」開催。鶴岡のギタリスト、岡部繁さんがふらりと電車でやって来て、楽屋の本棚の前で演奏してくれたのが、たしか2007年か2008年ころだったと思う。その岡部さんが山形のギタリスト星野輝久さんとボーカルの井上優子さんと、やはり山形のギタリスト児玉知道さんを招いて、3人のギタリストで「ギターギターギター」というオムニバスを開いたのが、2008年6月のことだった。あれから早10年。今年も11回目になる「ギターギターギター11」が、3組のミュージシャンによってくりひろげられた。

去年より村上ボッサクラブのお三方にも参戦いただき、ますます濃厚で楽屋的なライブとなっていると思う。今回は岡部さんとの共演者に、ピアニストでありボーカリストの宮林亮至さんが初めて来演してくださった。


トップバッターに、ギターと歌のさくちゃん、ベースの東さん、ドラムスの茶さんから成る村上ボッサクラブ。勝手ながら、もはや楽屋のハコバンと呼ばせていただくことにする。今回は東さんが全編アップライト・ベースで演奏。とてもいい。

続いて、星野さんと優子さんのデュオ。クラシックギターと迫力あるボーカルの絶妙なコンビネーションもさることながら、山形弁での軽妙なトークもこのデュオの楽しみのひとつ。

しんがりに、岡部さんと宮林さんのデュオ。岡部さんのクラシックギターは相変わらずアバンギャルドでかっこいい。

岡部さん宮林さんのデュオに茶さんが加わり、「Blues for Hiro」。酒田のライブハウス、ブルース・ヒロに捧げた岡部さんのオリジナル。茶さん、ジャズマンになる。宮林さんの歌う「雪の降るまちを」が素晴らしかった。

最後に、ミュージシャン全員でのセッション。ここまで盛り上がったギターギターギターは今までなかったかもしれない。

12/4(火)。

自宅にて、ごま坦坦鍋。甲類焼酎の炭酸割りを飲みながら、土曜日に録画しておいた漫才イベント「M1グランプリ」を観る。初めて観る霜降り明星が最年少優勝を果たす。個人的には和牛に優勝してほしかったが、今年もあえなく準優勝に終わる。和牛の準優勝は実に3年連続のこと。7人の審査員の判断で決めるのは、かたよりが出るような気がしてならない。

12/8(土)。
真珠湾攻撃の日であり、ジョン・レノンが殺された日であり、アントニオ・カルロス・ジョビンの命日。ジャズが好きな洋子さんのお誕生日でもあり、太平洋戦争の開戦の日ということで洋子と名付けられたという。日本が狂っていた時代のことだ。

村上に今季初めて雪が積もる。朝日村の友人宅へ卓球をしに出かける約束があったので、あわてて自動車のタイヤをスタッドレスに交換。

午後、高校時代の卓球部同期が集まり、何年ぶりかにまともに球を打つ。中国の許昕(Xu Xin・きょきん)をまねて、中国式ペンの裏面にもラバーを貼ってみたが、裏面で打つのはなかなかむずかしい。これからまた卓球を生活に取り入れてもいいと思う。
12/9(日)。
「Cheeky Chappie」の皆さんによる楽屋生音日曜版。秋の竹灯籠祭りで西真寺を沸かせた「アカネwith竹灯籠スペシャルトリオ」が名前を変えて、楽屋生音日曜版に初参戦。アカネさんのボーカルに、ギター、ウッドベース、カホンという編成でジャジーな曲々を聴かせてくれた。ジャコ・パストリアスの演奏で知られる「ザ・チキン」から始まり、「ウイスキーがお好きでしょ」、「フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン」、「色彩のブルース」などなど、おそらくリーダーの中野さんの趣向と思われる多彩な選曲がおもしろかった。
12/10(月)。
おふみさんより万代シティバスセンターのカレーの差し入れあり。テレビで紹介されて以来、このレトルトカレーが相当な人気だという。ひとり5つまでという張り紙があったとおふみさん。レトルトで500円以上という値段も破格だが、通信販売のAmazonでは何とひとつ1380円で売られている。狂気の沙汰だ。おふみさん、貴重な品をありがとうございます。
12/11(火)。
午後、新潟。Tジョイ万代にて絶賛上映中の「ボヘミアン・ラプソディ」を観る。最近になってクイーンに興味がわいてきたわたしであるが、この映画はすごかった。フレディ・マーキュリーを演じたラミ・マレックをはじめ、ブライアン・メイ、ロジャー・テイラー、ジョン・ディーコンと各メンバーを演じた若い役者陣が実に素晴らしかった。ラストの「ライブ・エイド」のシーンが圧巻。音は実際のクイーンの演奏のものとのことだが、メンバー4人がまったく違和感なく演じていたのがすごい。 クイーンというバンドの成り立ちを少し知ることができて、音楽にもさらに興味がわいた。同性愛の生々しい描写には、正直とても複雑な気持ちになった。悲しいかなそのシーンに目をそむけたくなる自分がいることに対し、まだまだ偏見がしみついているのだなと実感する。同性だろうが異性だろうが、愛しあうことに何らちがいはないという認識がきちんとできるような教育を受けたかったとつくづく思う。

夜、西堀「いっこう」。ポテトサラダや洋梨の白和えなどで、滋賀の「笑四季(えみしき)」、妙高の「鮎正宗」、山形の「鯉川」などを冷やで飲む。相変わらず居心地がよく、幸せな気分になる。
12/12(水)。
母の実家より、叔父の獲った鮭が4尾届く。カナ(雄)とメナ(雌)が2尾ずつ。メナの腹から産卵寸前のハラコがバラバラと出てきて、すぐに熱湯処理して、醤油漬けにする。メナの身は味噌漬けと塩麹漬けにし、カナは塩引きに。1週間後に塩抜きをして、あとは年末まで北風に熟成させてもらう。年末年始、村上ではかかすことのできない塩引き鮭。今年も三面川の恵みに感謝。おじちゃん、毎年ありがとうございます。
12/14(金)。
同い年の友人が「電池入れたらちゃんと動いた」と、ゲームウォッチの「オクトバス」を貸してくれる。わたしが小学生のころ大人気を博したゲームウォッチを、まさかこの歳になってあらためて手にすることができるとは。昔の記憶がぶわっとよみがえり、うっすら鳥肌が立つ。「GAME A」のボタンを押してゲームを始めてみると、「ピピピピピ」という音とともに、巨大なタコの足が伸び縮みする。潜水夫がかわいくてならない。得点したいという気持ちはほとんど起こらず、ただこのシンプルな図柄にひきこまれる。ゲームそっちのけで、潜水夫の動きを堪能する。裏面を見ると、「©️Nintendo Co.Ltd 1981」とある。1981年。何と37年前のゲーム機がまったく異状なく機能している。友人のもの持ちの良さに、ただただ脱帽。
NHK第1の夕方の番組「くるり電波」で、Beck, Bogert & Appiceの演奏する「迷信」が流される。かっこいい。楽屋にもお客さんの寄贈盤でこのレコードがあるが、実はまだあまり聴いていない。夜、この盤を改めて聴くと、やはりいい。ジェフ・ベックのギターボーカル、ティム・ボガートのベース、カーマイン・アピスのドラムによるシンプルなロックトリオ。
12/15(土)。
ベーシスト東さんからCDの差し入れあり。新潟のジャズトリオ、Atagiin(アタジーン)が1999年に録音した1stアルバム「ロンド」。何ということだ。わたしがずっと探していた入手困難なCDをいただけるとは。2ndアルバム「フェベレイロ」を十数年前にお客さんにいただいて、アタジーンのファンになって以来、ピアニストで作曲者の田中俊幸さん、ベースの永井孝さんには楽屋にも来演いただいており、ドラムス安宅稔さんのジャズ喫茶、けやき通りの「カフェ・ド・ラペ」には何度かお邪魔して、ことあるごとに1stアルバムは手に入らないのか尋ねていたが、まったく入手できる見込みはなかった。それがこのようなタイミングで東さんからいただけるとは、まったく誰が予想し得ただろうか。さっそく聴いてみると、1曲目からいい。どちらも田中さんによるピアノとアコーディオンの演奏の多重録音だろうか。こった音作りで、田中さんのセンスの良さがうかがえる。クレジットによると、1曲ジムホールの曲をのぞいて、あとはすべて田中さんのオリジナル。2枚とはいえ、しかもいただいた盤とはいえ、アタジーンをコンプリートしたこの喜びは大きい。東さん、ありがとうございます。
11/26(月)。
どういうわけかわからないが、楽屋が激しく混む。ありがたい月曜日。わがプログレの師と最近よく来ていただくプログレ好きのお客さんが、初めて楽屋で出会う。店主にとって何ともうれしいひとコマ。そのお客さんがCDを2枚持って来てくれた。1枚はビル・ブルーフォードの2nd「One of a kind」、もう1枚がジャコ・パストリアスのトリビュート盤。どちらの盤も初めて見た。その方いわく、ブルーフォード盤のジェフ・バーリン(ベース)がすごいから聴いてみてとのこと。ありがたく聴かせていただきます。
11/27(火)。

キング・クリムゾンのライブを観るべく東京に出る。ライブの前に上野の森美術館に寄り、「フェルメール展」。前売券を買ってあるというのに、なぜか長蛇の列に並ぶ必要があるという。おそらく200人は並んでいたと思う。15時に開門。わりとスムーズに入れてホッとする。音声ガイドを耳に、同時期に活躍したオランダの画家たちの絵を観ながら進む。ダウの「本を読む老女」と、メツーの「手紙を書く男」と「手紙を読む女」がとくに印象に残った。そしてフェルメール。35点現存していると言われるフェルメールの作品のうち、今回は8点が展示されていた(1月にもう1点加わり9点となるので、9/35とある)。やはり圧巻だったのは「牛乳を注ぐ女」。45.5×41cmと決して大きな絵ではないが、そのインパクトはほかの絵とは別格だった。音声ガイドの男性の「こうごうしいまでの威厳に満ちています」というセリフがいっさいいやみに聞こえないほど、強烈なオーラがあった。絵を観てこんな感覚になったことは今までにない。

上野から渋谷へ移動し、駅前の立ち飲み屋で軽く飲食し、レコファンとHMV Record Shopでほんの少しだけ猟盤。ジョー・ストラマーの「Joe Strummer 001」を得る。

Bunkamuraオーチャード・ホールにて、「King Crimson Uncertain Times Japan Tour」。この日が公演初日。キング・クリムゾンの音楽はそれほど熱心には聴いてこなかったが、大好きなアルバムが何枚かあり、一度生演奏を聴いてみたかった。

1セット目は、正直言って知っている曲がなかったが、そんなことは関係なく、彼らの演奏レベルの高さに圧倒される。今回のメンバーは以下の通り。


ロバート・フリップ Robert Fripp – Guitar

ジャッコ・ジャクジク Jakko Jakszyk - Guitar, Vocals

メル・コリンズ Mel Collins - Saxes, Flute

トニー・レビン Tony Levin - Basses, Stick, Backing Vocals

パット・マステロット Pat Mastelotto - Acoustic And Electronic Percussion

ギャビン・ハリソン Gavin Harrison - Acoustic And Electronic Percussion

ジェレミー・ステイシー Jeremy Stacey - Acoustic And Electronic Percussion, Keyboards

ビル・リーフリン Bill Rieflin - Mellotron, Keyboards, Fairy Dusting

(英語部分はコピー&ペーストで失礼します)


キング・クリムゾンの核であるロバート・フリップのギターが何よりすごい。そしてトニー・レビンのベース。ギャビン・ハリソンのドラム。ジャッコ・ジャクジクのボーカルも素晴らしかった。

1時間半も演奏したあと、20分の休憩をはさみ、2セット目がスタート。知った曲が徐々に出てきて、興奮も高まる。わたしの大好きなアルバム「レッド」から、「堕落天使」「レッド」と続き、感動。そして、「太陽と戦慄パート2」。この曲が生で聴けるなんて、これほどの幸せはそうそうない。結局この曲がラストで、メンバーが手を振って去るも、もちろん拍手が止むはずがない。2〜3分の拍手のあと、再度メンバーが現れ、アンコール曲に「スターレス」。わたしがキング・クリムゾンを好きになったきっかけの曲であり、どんな曲よりも聴きたかった曲。一番の聴きどころ、メル・コリンズのサックスが爆裂するところで、鳥肌が立ち、少しだけ目がうるむ。ステージは真っ赤に照らされ、まさにクリムゾン一色。しばし放心状態となる。

すべての演奏が終わった後、ベースのトニー・レビンがカメラを取り出したら、自由に撮影して良いというルールが設定されており、お約束通りトニー・レビンがカメラをポケットから出したところで、観客が総立ちでステージの写真を撮る。ステージからは、メンバーも客席を撮る。数千台のスマートフォンによる写真の撮り合いっこののち、お開きとあいなった。

【第1部】

Hell Hounds of Krim

Neurotica

Suitable Grounds for the Blues

Discipline

Indiscpline

Cirkus

Lizard

Islands

Radical Action

Radical Action III

Meltdown

Radical Action II

Level Five

【第2部】 

Devil Dogs of Tessellation Row

Fallen Angel

Red

Moonchild

Bass, Guitar & Piano Cadenzas

The Court of Crimson King

Easy Money

Larks' Tongues In Aspic, Part Two

【アンコール】

Starless

(Twitterにアップされていたセットリストをシェアさせていただきます。eclipse1228さん、ありがとうございます)

11/ 17(土)。

Riekoさん主催の楽屋ライブ。NHKFM「フォークおやじバトル」で優勝された小林進さんが群馬より初めてのご来演。Riekoさん、シリースナフキン、小林進さんの順に、それぞれがオリジナリティあふれる演奏を聴かせてくれた。Riekoさんの歌の、聴き心地の良さはいつ聴いても変わらない。シリースナフキンのmasaさん&よっぴーさんのオリジナル曲も素晴らしい。とくにmasaさんの作詞作曲は、もはやプロフェッショナルのレベルだと思う。トリを務めた小林進さんの弾き語りも大いに盛り上がる。誰かのカバーと思いきや、ほぼオリジナル曲だというから驚いた。何とも高品質な3組の演奏を聴けて、楽しい夜となる。

11/18(日)。

三良さんの楽屋生音日曜版。前日のにぎわいとはうってかわって、とても静かな中での三良さんによるウクレレ弾き語り。静かな方がじっくり聴けるので、聴く側としてはありがたい。沖縄の歌にスポットを当てた今回の日曜版でも、興味深い曲々を聴かせてくれた。アンコールで「ブラザー軒」。 三良さんの歌うブラザー軒は、やはりいつ聴いてもいい。

11/19(月)。

ひょんなことで知った韓国のインスタント麺を数種類取り寄せた。夕食に、とくに辛いというのを食べてみる。プルタック・ポックンミョン。불プル=火、닭タック=鶏、볶음ポックン=炒める、면ミョン=麺。ゆでて少し汁を残してタレをかけて炒めるという作り方の、日本のインスタント焼きそばのような感じ。ノーマルなプルタック・ポックンミョンが黒いパッケージなのに対し、この赤いのは핵불닭ヘップルタックといって、「핵へッ(核)」がついて、黒の2倍辛いという。「へッ(核)」とは、俗語で「めっちゃ」とか「超」というような意味らしい。核爆弾のように強烈ということだろうか。食べてみると、本当に辛い。辛すぎる。痛みをともなう辛さ。とてもデフォルトでは食べられないと判断し、緩和策に卵黄をのせてみる。少しはマシになるが、やはり辛い。辛いものが好きな人には、とてもお勧めできる逸品。

数日前に食べたスタンダード版のプルタック・ポックンミョン。辛いが、うまい。食べるならこちらがいい。赤は、うまいかどうかわからないくらい辛い。
11/20(火)。
雨。夕方バスに乗り、岩船へ向かう。岩船は横新町の酒場「はまなす」にて、岩船の有志と楽しく飲み語らう。はまなすに入るのは2回目のことだが、すでに酔った状態で行った1回目はほぼ記憶がないので、初めてのような新鮮な感覚で飲む。優しい女将さんがお手製のおいしい料理をあれこれ出してくれて、眞露の炭酸割を飲み過ぎてしまう。たしかしょうゆ味だったと思われる焼きそばと、スパイシーな味だったような気がする唐揚げがうまかった。有志3人とタクシーに乗り、「むらさき」へハシゴ。燗酒とサッポロの赤星で、さらに盛り上がる。この二店に「しらさぎ」を加えて、ひらがな四文字三名店と、わたしは勝手に思っている。いつか、この三店のハシゴをしてみたい。
11/22(木)。
勤労感謝の日の前の夜で、金曜日の夜のような感覚。夜、名古屋より京都外大時代の同級生グンちゃんが村上に来訪。村上自体初めてのグンちゃんだったが、すぐカウンターに溶け込み、常連のように飲んでいた。彼とは同時期に中国に留学していて、卒業年も同じで、何かにつけて良くしてもらった仲。そういう友人がわざわざ訪ねてきてくれるのは本当にうれしい。閉店して帰宅後も飲み語らいはやまず、結局4時ころまで盛り上がる。
11/23(金)。
二日酔い。グンちゃんと瀬波温泉で酒を抜き、夕方、自家製麺で韓国風の辛い和えそばを作る。前日に製麺して一日冷蔵庫で寝かせたのがよかったのか、今回はツルツルシコシコ歯ごたえのある美味しい麺ができた。
11/25(日)。
大相撲九州場所で、小結貴景勝が初優勝を飾る。白鵬、鶴竜、稀勢の里3人の横綱が休場し、高安以外の大関陣もふるわない中、完全にマイペースの相撲を取り続けた貴景勝。お見事としか言いようがない。これからさらに位を上げることはまちがいない。小学生時代に文集に書いていた「横綱になりたい」という夢も、決して不可能ではないと思う。郷土力士、前頭10枚目の豊山は5勝10敗とふるわなかった。来場所は幕尻あたりまで下がると思われるが、上位で取れる力は充分あると思う。初場所の活躍に期待したい。

夜、村上ボッサクラブによる楽屋生音日曜版。今回ベースの東さんはウッドベースを主に弾いた。これがよかった。村上個人囃子の菅原さんも数曲参加して盛り上げてくれる。こうしていつも日曜版で演奏してもらっている皆さんに、2018年の集大成的に「楽屋生音日曜版デラックス」と銘打って、12/23(日)ライブを開催していただくことになった。毎年末の楽しみ。
11/13(火)。

楽屋、照明工事。楽屋の電気の主治医、とがしでんきさんにお願いして、ライブ時のスポットライトと、カウンターと本棚によく光が当たるようなスポットライトをつけてもらう。1日半ですべて終了。富樫さん、ありがとうございました。

夜、家にて晩酌。韓国料理、スンドゥプを作る。漢字にすると、純豆腐。豆腐、アサリ、豚肉などの入った鍋。辛くて身体があたたまる。これからの寒い時期に重宝すること請け合い。久しぶりに、しそ焼酎「鍛高譚(たんたかたん)」を飲む。うまい。


11/14(水)。

ピアニスト、佐山雅弘さんの訃報。新しい照明になった初日、ポンタボックスの1stアルバムを聴く。佐山さんのピアノ、水野正敏さんのベース、そして村上ポンタさんドラムスのトリオで結成されたポンタボックス。洗練されたジャズで、わたしのお気に入りの1枚だ。ジャケットにしてもらったサインを見ると、2008年5月9日とある。佐山さんが吉田慶子さんと楽屋に来てくれたのは、もう10年以上前のことだった。ライブのみならず、打ち上げも相当に盛り上がり、もう一度クラビノーバを楽屋から出して、皆が大笑いするような曲を弾き語ってくれたのをよく覚えている。実に楽しい人だった。64歳での死は、若すぎる。

11/ 15(木)。

遠藤ミチロウさんがすい臓がんを公表する。8月に手術をして、自宅療養中とのこと。この日が68歳の誕生日だったミチロウさん。元気になって、ぜひともまたライブに来ていただきたい。

11/9(金)。
わりと静かな金曜の夜。ジューン・クリスティーのリクエストあり。おそらく初めてのこと。ほとんど聴いたことがなく、内容の記憶がないレコードを聴く機会となるので、こういうリクエストはありがたい。この盤にいたってはどうやって入手したかも記憶にない。ひどい。実際聴いてみると、ストリングスをバックに歌われる、華やかなジャズ。楽屋が少しだけ華やいだ時間となる。
11/10(土)。
卓球スウェーデンオープン、女子シングルスで優勝した伊藤美誠の試合の録画映像を観る。準々決勝で劉詩雯Liu Shiwen、準決勝で丁寧Ding Ning、決勝で朱雨玲Zhu Yulinと、中国のビッグ3、いや世界のビッグ3とも言える3人を立て続けに破るというのは、とんでもないことだ。劉詩雯に対しては4-3の大接戦の末につかんだ勝利だったが、準決勝、決勝は、圧勝と言っていいと思う。とくに、世界ランク1位の朱雨玲には4-0のストレート勝ち、しかも朱雨玲が攻めて決めたのは、見ている限りでは2ポイントしかなかった。信じられない。彼女が世界をとる日も遠くないかもしれない。
11/11(日)。
昼、町内の自主防災会で、新聞スリッパの作り方を教わる。これがなかなか丈夫な逸品。履き心地も悪くない。台所でしばらく履いていみると、少し破れてしまったが、ガムテープか何かで補強すればかなり使えるはず。覚えておいて損はないと思う。
最近新潟でも路上演奏を始めた村上個人囃子こと菅原さんと、日曜版初登場のせがさんのおふたりによる、楽屋生音日曜版ダブル。先に菅原さんのサックスソロ、続いてせがさんのギター弾き語り。菅原さんの独特の選曲が相変わらずおもしろい。個人的には「新潟ブルース」がお気に入り。日曜版初登場のせがさんは、ビートルズや井上陽水などなど、これまたバラエティに富んだ曲を聴かせてくれた。またぜひご参加願います。
11/6(火)。
今年最後の歩き旅に出かける。前回歩いた能代からさらに北上すべく、夕方、能代入り。駅前の酒場「千両」に入る。ホッピーがあるので頼んでみると、「三冷」で出てきてうれしくなる。フリスビーのような鉄板で炒めるホルモンやさくら刺で、数杯飲む。カウンターでひとりほったらかされるのもありがたく、実に居心地がいい。地元の人気店のようで、サラリーマンや若者が飲み語らっていた。サラリーマンの会話がほとんど理解できず、カルチャーショックを受ける。
11/7(水)。
能代〜岩館の歩き旅。うっすら日の差し始めた6時に歩き始める。一級河川、米代川(よねしろがわ)が美しい。
五所川原と能代を結ぶ鉄路、五能線沿いを歩く。
かわいらしい北能代駅。
しばらくは国道101号線を歩かざるを得ず、今ひとつおもしろくない状況が続く。ただ、歩道はちゃんとあるので、歩きやすい。
能代市から八峰町へ入り、9時ころ、ようやく101号線をはずれる。八森地区の閑静な住宅街をしばらく歩いていると、山本酒造が現れる。「白瀑(しらたき)」「純米吟醸山本」という看板。前夜の千両で若者が「山本」という酒を飲んでいたのを思い出し、ここがその酒蔵かと少し感慨深い。
海沿いの道に出て、八森の海岸を歩く。まっ黒い砂浜というのを初めて見た。天気が良く、実に気持ちいい。
一度また101号線に出て、きれいに色づいた山を眺めながら歩く。少し歩いてまた海側の脇道にそれることができてほっとする。このあたりが白神山地の入り口らしいが、どのへんが白神山地なのかわからず。
11時半ころ、腹をすかして海岸線を歩いていると、「いしづか」という食堂が現れる。おやじさんに勧められるまま、「いいかげん丼」を注文。新鮮な刺身が大量にのっていてうまかった。1050円は安い。
八森漁港、岩館漁港で、釣りの様子をながめる。岩館漁港では多くの人がイワシ釣りをしていた。見ていると、15〜20cmほどの美味しそうなイワシがよく釣れていた。八森のシンボルであるハタハタが、冬になると港で釣れるという。秋田の冬は厳しそうだが、ハタハタ釣りというのもやってみたい。
13時40分、秋田県側最後の駅、岩館駅でゴール。歩行距離:30km。所要時間:7時間40分。
電車でひと駅もどり、あきた白神駅の目の前にある「ハタハタ館」の温泉で汗を流す。さらに秋田までもどり、友人と合流して、おでん屋「さけ富」。トマトやきりたんぽのおでんなどをつつきながら、「山本」を飲む。うまい酒だった。
4月に山形県南端の鼠ヶ関から歩き始めて、鶴岡、酒田、吹浦、象潟、羽後本荘、岩城みなと、秋田、八郎潟、能代、岩館と、山形秋田を縦断した年だった。来年ようやく青森入りの予定。
11/1(木)。
夕方、楽屋にてかんたんな夕食。かんたんに豚の生姜焼きを作ってみると、なかなかうまかった。豚のコマ切れをボウルに入れて、塩・コショウ・酒・みりん・醤油・生姜チューブでもみこんで、それをフライパンで炒めるだけ。かなりのスピードクッキングになる。
11/2(金)。
鮭の白子をいただいたので、大根、ニンジン、しいたけ、しらたきなどと一緒に煮て、なわた煮にする。魚屋さんの若旦那に教えてもらったシンプルな食べ方、白子を5〜6分ゆでて、ポン酢をかけていただく、というのも1本の白子で試してみたら、これが本当にうまい。中がとろっとクリーミーな、熱々の白子。ネギや大根おろしを入れてもきっとうまいと思う。たくちゃん、美味しいレシピをありがとうございます。
11/3(土)。
#11(シャープイレブン)の楽屋ライブ。新潟在住のギタリスト、Fabio Bottazzoさんと、横浜のピアニスト木村秀子さん、ベーシスト土村和史さん、東京のドラマー嘉本信一郎さんのカルテット。ジャズのライブと言えばスタンダード曲をおりまぜながらというミュージシャンが多い中、このシャープイレブンは全曲オリジナルで観客をぐいぐい引き込むからすごい。バンド名でもある「#11」というファビオさんのオリジナルが実にかっこいい。激烈なジャズロック。木村さんのオリジナルもいい。村上をイメージして書いたという「Bright Samba」は、村上らしいかどうかはともかく、とてもあかぬけた軽快なサンバ。鮭の遡上をイメージしたという「Salmon, king of fish」もよかった。土村さん、嘉本さんのそれぞれのオリジナルも演奏し、まさに#11ならではのライブを楽しませてくれた。
11/4(日)。
3,4,5の3日間で開催された「村上市展」を観に行く。書道、日本画、洋画、版画、写真、工芸、そして小中高生の絵画と、いろいろなアートを楽しむことができる貴重な機会。しかも入場無料。毎年いくつか見とれる作品があるが、個人的にはモキチさんが出品した鰻屋の写真が気に入った。場所は新宿あたりだろうか。年季の入った店内のにおいまで伝わってきそうな強烈な一枚。