2018年末

12/16(日)。

「がくや姫」の皆さんによる楽屋生音日曜版。かぐや姫の曲を演奏するので、がくや姫。ダブルキーボード、ダブルギター、ベースという変わった編成で、70年代のフォークソングを聴かせてくれた。瀬波界隈ではすでに人気のバンドのようで、多くの人たちが演奏を聴きに来てくれて盛り上がった。がくや姫の皆さん、ありがとうございました。

演奏後、ギターボーカルの方とラーメン談義。ラーメン事情に実に詳しくて驚く。お薦め店をいくつか教えていただいたので、ぜひ行ってみたい。その方は「ケンちゃんラーメン」に興味があるようで、僭越ながらあれこれぶってしまった。話していたらケンちゃんが無性に食べたくなる。アータさん、ありがとうございます。またぜひお話聞かせてください。

12/19(水)。

塩引き鮭を半日水につけて塩をぬき、洗って吊るす。今年も手が冷たかったが、吊るしてしまえばあとは北風にお任せするだけ。年末の仕上がりが楽しみ。

12/21(金)。

にぎやかな夜。みどり色のシャツに赤いエプロンをしていたら、若い女性に「クリスマスを意識してるんですか?」と言われ、おどろいた。意識しているわけがない。


12/22(土)。

ジョー・ストラマーが急死して、はや16年。この日も楽屋でジョー・ストラマーの歌声を聴く。途中お客さんよりジャズのリクエストがあり、そのCDをかけていると、ジョーの歌を聴きに来たツヨシくんがちょうどご来店。「?」となり、ややバツが悪かった。その後気を取り直してさらにジョーの歌を聴く。先日渋谷HMVで偶然見つけた「Joe Strummer 001」がいい。夜も更けてきたころ、いつも寄ってくれていてもほとんど話すことのなかったお客さんに、「クラッシュですね」と声をかけられ、うれしくなる。


12/23(日)。

楽屋生音日曜版デラックス。2018年も数多くの方々に日曜日を盛り上げていただいたが、その中から独断で選ばせてもらった5名+1組のミュージシャンに出演を依頼し、今回も大盛況のデラックスを開催することができた。ご出演を快諾していただき、演奏してくださった皆さん、ありがとうございました。そして寒い中をお運びいただいた皆さん、ありがとうございました。


【1番手:せいの正晃】

まだそれほど飲んでいなかったせいか、今までで一番まともなせいのさんの弾き語りが聴けたような気がする。初めて聴く「競技場」、初めてじっくり聴けた「冬に立つばあちゃん」がかっこいい。「青春に終わりなんてないんだぜ」。「冬に立つばあちゃん、背筋をピンと伸ばして、何を待ってるんだろうか」。新発田あたりのバス停での情景が目に浮かぶ。

【2番手:村上個人囃子】

ツイストの「銃爪(ひきがね)」や坂本龍一「戦場のメリークリスマス」などなど、いつもながら独特の選曲が楽しい村上個人囃子こと菅原さん。新潟駅前や古町などの路上演奏も勇猛果敢にこなし、音楽活動をとても楽しんでいるのがひしひしと伝わってくる。2019年も奇数月第2日曜に、日曜版で演奏していただくことになった。サックスとMC、どちらの菅原節もまたこれからとても楽しみ。

【3番手:村上ボッサクラブ】

今回も安定感のある演奏を楽しませてくれた。東さんのアップライトベースもますます良くなってきたと思う。1曲、菅原さんのサックスとのコラボレーションもあり。1月19日には新潟ジャズストリート出演も控え、これからもますます活躍が期待される。とくに今回、佐久間さんには機材一式をお借りして、音響係まで担当していただいた。本当にありがとうございました。

【4番手:佐藤三良】

ウクレレの弾き語りによる、往年のフォークの名曲の数々。三良さんの歌う反戦歌もいい。フランス生まれの反戦歌「大統領殿」は、三良さんの歌で初めて知った。召集令状を受け取った若者が大統領宛に書いた手紙。「大統領殿、腹を立てずに聞いてほしい。僕は逃げる」。何とも率直でわかりやすく嫌戦感情が表現されている、加川良の「教訓1」にも通じる名曲。三良さんの定番「ブラザー軒」「黒の舟歌」、さらにはおそらく新曲と思われる「コーヒールンバ」も、実によかった。

【5番手:Kenya】

安全地帯と玉置浩二をこよなく愛するKenyaさんがデラックス初登場。この曲を本当に好きなんだなあということが伝わってくる熱唱は、観ていてとても気持ちいい。わたしでも知っている曲がほとんどの安全地帯の名曲集。やはり玉置浩二の曲はいいと改めて思わせてくれる弾き語りだった。菅原さんのサックスが入ったメドレーもあり、迫力ある歌唱とともに楽しませてくれた。

【6番手(トリ):大谷菊一郎】
Kenyaさん同様、大谷さんもデラックスは初めての参加だったが、堂々とトリを務めてくれた。さすがはベテランの津軽三味線奏者である。ビシビシ打ち出される迫力満点の三味線の生音に、場内から私語が消えた。「津軽よされ節」などの定番らしい津軽三味線の曲からオリジナル曲まで、幅広く聴かせてくれた。オリジナル「化身」など、もはやプログレッシブ・ロックだ。今年の活躍もとても楽しみなアーチスト。
終演後、参加ミュージシャンと残ってくれたお客さんとで打ち上げ開催。音楽談義に花が咲き、夜更けまで盛り上がった。

12/25(火)。

夕方、京都木屋町ろくでなしの横田さんと久しぶりに話す。ろくでなしは今年6月に40年を迎えた。40年もお店を続けてこられたことに、ただただ脱帽。わたしが行っていたころからすでに25年ほど経っているが、まったく変わらぬ姿勢で横田さんは毎日ろくでなしを開け続けている。メニューも値段もほとんど変わっていない。すごいことだ。ろくでなしがなかったら、楽屋はなかったと言っていい。楽屋の原点であるろくでなしの横田さんの元気な声を聞いて、身の引き締まる思いがした。


そんな横田さんから、浅川マキ情報あり。80年代、浅川マキ本人から依頼されてライブ映像を撮影していた映画監督がいたという。まったく知らなかった。その監督が撮りためていた映像が最近になって各地で上映されているとのことで、横田さんいわく「とても生々しいマキさんの映像」らしい。これはぜひ観てみたい。あわよくば、村上でもぜひこの上映会を開催したいものだ。

12/27(木)。

セイさんが自宅で行方不明になっていたレコードを探し当てて、数枚を持ってきてくれる。エマーソン・レイク&パーマーやU.Kなどのプログレ盤から、ドイツの前衛ノイズバンド、Einstürzende Neubauten(アインシュトゥルツェンデ・ノイバウテン)まで。ノイバウテンのレコードなど、初めて見た。怖くてまだ聴いていない。

12/28(金)。

お歳暮発送アルバイト、最終日。何とかこの日まで勤めることができて、安堵。夜、仕事納めとあってかにぎやかな楽屋となるが、翌日ゆっくり眠れると思えばそれほど疲れは気にならなかった。


12/30(日)。

昼、大みそか用の大海を仕込む。村上の、とくに朝日地区では盆正月や祝い事には欠かせない重要な料理である大海。盛り付ける大きな皿を海に見立てて「大海(だいかい)」という名前がついたと聞いたことがあるが、朝日ではそれぞれに平たい小皿で供される。村上の中でも、土地によって大海の入れる具もかなり異なるのがおもしろい。わたしの作る大海は、朝日の館腰地区の作り方がベース。それを毎年おいしいと食べてくれる人たちがいるのは何ともうれしいことだ。

12/31(月)。

2018年最後の楽屋開店。このところ大みそかはわりと静かな夜が続いていたが、今年は常連さんがたくさん集まってくれて、にぎやかになる。大海もありがたいことに上々の評判。

0時前、アンニャとカルメンがふるまいスパークリングワインをグラスに注いでくれ、何年やっても間に合わないカウントダウン準備が完璧に整う。楽屋の黒電話で時報を秒読みし、2019年がやってきた。皆で乾杯しあい、おめでとうおめでとうと相成る。

楽屋 GAKUYA

ジャズなどのレコードをまわしながら、 村上駅前でひっそりと営業してます。 席料なしの明朗会計。 夜中にコーヒー1杯でもお気軽にどうぞ。 Jazz, Blues, Soul, Bossa Nova, Folk, and Rock.