かまくら音泉
3/22(火)。山形県小国町の民宿、越後屋の「かまくら音泉」に入りに行く。巨大なかまくらの中で自分たちの好きな音楽を聴くという、毎年の恒例になりつつあるうちら夫婦の冬の行事で、今年で4回目。各自30分の持ち時間で好きな曲を交互に入れて、1枚のCDにして持って行き、それをかまくらの中で大音量で聴かせてもらう。今年は2人とも6曲選び、都合12曲で1時間楽しんだ。この1年間で気に入った音楽の復習にもなり、年々どう好みが変遷して行っているかもわかるのもいい。昨年よりオーディオの位置を下げたとのことで、去年聴いた時より音がリアルになっていた。とくに今回はボーカルがよかった。ニーナ・シモンの歌声が異様にリアルで、本当に目の前で歌っている感覚になる。それと、いつもながらベース音がすごい。下半身から腹にかけてやってくる重低音が下ズボンを振動させて太ももにすれるのがよくわかった。楽屋で聴くのとはまったくちがう、スライド・ハンプトン・カルテットでのぺデルセンのベースのうなり具合にはほとほとびっくり。アンニャが最後に選んだジプシー音楽の名手、チャボロ・シュミットのライブ音源もすばらしかった。パティ・スミスの声の美しさは言わずもがな。音楽もさることながら、かまくらの中で飲むイワナの骨酒がまた格別で、これまた毎年の楽しみになっている。0℃のかまくらから出てくると、1~2℃の外が生暖かく感じられるからおもしろい。音泉のあとは、山の幸満載の夕食。ルイベ、辛みそ、レバー、春巻きというイワナ4品、オリミキ、マスタケ、ワラビの塩漬け、ウサギ汁。〆には熊うどん。どれもなかなかお目にかかれないマタギの宿ならでは料理に、小国の地酒、桜川の燗もすすんでしまう。桜川の吟醸生酒で「まわる水」という変わった名前の酒もとてもうまいが、今回はたどりつけず。来年は必ずや飲みたいと思う。1. Gubèlyé/Mulatu Antatqé2. Step Into The Projects/Me'Shell Ndegéocello3. Fenkoro/Smod4. Funkier Than A Mosquito's Tweeter/Nina Simone5. Wack Wack/Young-Holt Trio6. Jeas Cyclo "Ride Cyclo"/Yol Aularong7. Three Imaginary Boys/The Cure8. Last Minute Blues/Slide Hampton9. Tightrope/Janelle Monáe Feat. Big Boi10. 死んだ男の残したものは/坂田明11. Les yeux noirs/Tchavolo Schmitt12. Gimme Shelter/Patti Smithかまくらの中はろうそくの灯のみだが、写真以上に明るい。ご主人のしとめた熊の毛皮がすごい。イワナのルイベにイワナのレバー。珍味かつ美味。音楽好きの若だんな本間くんと語らうのも夕食の楽しみ。朝起きたらかなりの雪。かまくらにまた雪が重なっていた。遊び心と手作り感にあふれた宿、越後屋。
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