Patti Smith

1/22（火）。パティスミス仙台公演を聴きに出かける。2009年以来の来日公演。わたしは2010年ころから好きになったので、パティスミスのライブは初めてだった。会場は、繁華街の商業ビル7階にあるrensa。入場できる順番となる整理番号は210番だったが、席のないオールスタンディングなので、するりと前の方に陣取ることができた。19時ぴったりにメンバーが登場し、さっきまでおとなしかった観客が雄叫びをあげ、 場内騒然となる。初めて見るパティスミスの姿に感動。「お晩です」のひと言にまた感動。新作「Banga」からの曲から、「Because The Night 」「Gloria」「Dancing Barefoot」などなど往年の名曲まで、バランスのとれたすばらしい選曲に、目測300～400人の観客が熱狂した。英語がよくわからなかったが、あの大震災のことをずっと思い続けてきた彼女にとって、仙台からツアーを始めることが意義深かったようだ。日本の復興を願って書いた歌「Fuji-san」を、仙台で歌えてよかったというようなことも言っていた。と思う。英語しかできなくてごめんなさいという、なかなか英語圏の人から出てこないセリフも、パティスミスらしい心配りだった。アンコールの「People Have The Power」がすごかった。それほど気に入りの曲ではなかったが、やっぱりすごい歌だった。あっという間の90分が過ぎ、しばし放心状態になる。終演後、ジャズ喫茶カウント。良質の大音量を聴いて角をふたつ飲み、落ち着きを取りもどす。仙台では絶対にはずせない名店。最後に天一中央店に寄って帰宿。

1/23（水）。昼、「レコード・ライブラリー」にて猟盤。ジャズとクラシックの在庫がとくに多いが、やや高い。結局1枚も購入せず。高速バスで東京へ移動。夜、朋友２.5元とカリムバ両氏と大衆酒場「伝一郎」。缶詰バー「ミスターカンソ」へはしご酒。半年ぶりに会うふたりにいやされる。

1/24（木）。昼、村上組第一陣のCreamご店主mieさんと合流して、レコード屋めぐり。御茶ノ水ディスクユニオンのジャズ館、渋谷ディスクユニオン中古センター、池袋だるまや。御茶ノ水ユニオンの安さにびっくり。アーネスティン・アンダーソンが一番うれしい収穫。渋谷のユニオンは初めてだったが、ボブ・ディランやクリムゾンなどを数枚安く得る。楽しみにしていた池袋のだるまやで、ケニー・ドリューの「クレオパトラの夢」（CD）を1888円で発見。この1枚を見つけただけでも池袋に来た甲斐があった。夕、村上組第二陣のモキチさんと合流。モキチさんのお友だちも加わって、4人で渋谷の大衆立呑酒場「富士屋本店」。安くてうまい、すばらしい店。軽く景気をつけ、mieさんモキチさんとパティスミス東京公演。会場は渋谷オーチャードホール。全席指定で劇場のようなでかいところだったので、どんなライブになるのかと思ったが、想像以上によかった。開演の瞬間、席にすわっている人は皆無になる。仙台とはだいぶちがうセットリストで、いわゆるオッカケをした甲斐が大いにあった。仙台では聴けなかった「My Blakean Year」に感涙。聴けないと思っていた「Rock'n Roll Nigger」に鳥肌がたつ。この日の「People Have The Power」にも、ふたたびパワーをもらう。よくわからない不思議なパワー。パティスミスは、その歌と声だけではなく、存在そのものが魅力のかたまりのような人だった。本当に不思議な人だ。

【楽屋新入荷盤】

Individualism Of Gil Evans

Steve Lacy Plays Monk

The Forest & The Zoo/Steve Lacy

The Straight Horn Of Steve Lacy

In Europe 2/Eric Dolphy

Rip, Rig, &Panic/Roland Kirk

Times They Are A-Changin/Bob Dylan

Highway 61 Reverside/Bob Dylan

USA/King Crimson

Discipline/King Crimson

Gasoline Alley/Rod Stewart

Cleopatra's Dream/Kenny Drew

仙台Rensa。

仙台の老舗、カウント。

渋谷の名店、富士屋本店。