カミハテ商店
5/29(水)。午前、万代シネウィンドにて、「カミハテ商店」を観る。明るいほのぼのした映画と勝手に想像して行ったら、自殺がテーマの暗い映画だった。「上終(かみはて)」という小さな漁村にある断崖絶壁が、自殺の名所となっている。そのがけから飛び降りるためにいろいろな人がやってくる。みな、バスの終点「上終」で降りると、そばの商店に寄ってコッペパンと牛乳を買ってから、がけに向かう。その商店をひとりほそぼそとやっている女性の無表情を観ていると、こちらまで何とも複雑な心境になる。その女性、23年ぶりの映画主演という高橋惠子が美しい。バスの運転手にあがた森魚というのも絶妙な配役。静かで単調でシュールな映画で、どこがよかったのかよくわからないが、観てよかった。京都の造形大の学生が原作を書いていて、「上終」という町のネーミングが実に秀逸と思う。ビリンバウとパーカッションで奏でられる挿入曲も映像とよく合っていて、楽屋でも聴いてみたい音楽。
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