糸魚川歩き
11/1(火)。直江津から糸魚川まで歩く。推定距離は41kmだったが、実際歩いてみたら45kmあって、かなり疲れた。しかしながら今回も快晴に恵まれて、しかもこの区間には歩きやすい歩道が整備されていて、とても気楽に快適に歩くことができた。この歩道、「久比岐(くびき)自転車歩行者道」がすばらしく、上越市虫生岩戸(むしゅういわと)から糸魚川市中宿までの33kmもの距離を、まったく車を心配せずに歩くことができる。ジョギングにも最適で、こういう道が村上にもあったらどんなにいいだろうかと思う。海、国道8号線、歩道、という3線がずーっと平行していて、ほとんど地図を確認する必要もなく、すんなりと糸魚川までたどり着けた。途中、糸魚川の方から歩いてきた「放浪のお絵描きおじさん」と出会い、しばしおしゃべりをする。京都の舞鶴から直江津までの歩き旅をしているというお絵描きおじさん、毎日スケッチしながら歩いているそうで、何枚か絵を拝見したが、とても味のあるあたたかい絵だった。前日歩いてきたという親不知の様子をたずねると、歩道がなくて恐ろしかったと言う。わたしも次回は親不知を歩く予定だが、やはりそこが一番の難関になりそうだ。迷わず順調に歩けたはいいものの、45kmはなかなか長いもので、やはり糸魚川駅に到着したころにはとっぷり日も暮れていた。直江津駅を8:10に出発し、糸魚川駅到着が17:35。所要時間は9時間25分だった。今回は糸魚川に泊まることにして、夜ゆっくり飲もうと酒場をめざした。数ヶ月前糸魚川に転勤したケースケくんがすすめていた居酒屋「あすか」に入ってみる。ご店主が漁師とのことで、魚が非常にうまい。しかも1人前でお願いしたのにボリュームがすごい。聞いたことのない魚をいくつか注文。ソヨの刺身にキツネの煮付け。ソヨはもったりとした食感の白身魚。調べたらソイのことらしいが、わたしの知っているソイと同種とは思えなかった。ソヨもよかったが、盛り合せに盛られたどれもがうまく、とくにチーズのようなバイ貝のキモ、ぶあついハマチ、ネギとしょうがと一緒にのりでまかれたアジなどが傑作だった。煮付けてもらったキツネとは正式名がタナカゲンゲと言うらしく、ゼラチン質の多いタラのような感じ。とろっとしたヒレと煮汁のしみたキモがやたらとうまかった。糸魚川で「お酒をください」と言うと出てくるのは、だいたいが謙信らしい。燗をつけてもらい、大きい徳利2本と小さい徳利1本で気持ちよく酔いが回った。「海鮮料理あすか」、大あたり。ケースケくんありがとうございました。2軒目に「ひすいの海」という音楽酒場らしき店に行ってみたが、残念ながら閉店時間。ふらふら歩いていると、飲み屋街を発見、この通りが通称「親不孝通り」と言うことを翌日知る。その一角のラーメン屋が何だか気になり、満腹なのについ入る。素朴なラーメンで悪くなかったが、もっと空腹で入るべきだったと後悔。腹が苦しくてさらなるハシゴが不可能な状態となり、腹ごなしに暗い町を歩き回って宿に帰った。11/2(水)。早く寝た分早く起きて、町を散策。駅から約400mで海という糸魚川は、大きな姫川港がある港町でもある。天気もよく、港でぼーっと海をながめているだけで気持ちいい。夜は気づかなかったが、駅前には古い街並みが残っていて、糸魚川もなかなか風情のある町だと初めて知った。高速バスと電車を乗り継いで、昼過ぎには帰宅。遠いと思っていた糸魚川は、1泊2日で十分行ける距離にあるわりと近い町だった。久比岐自転車歩行者道、上越側の入口。
自転車と歩行者専用のトンネルがいくつもある。
静かで歩きやすいが、うす気味悪い。
歩道、国道、海。
鮭が帰ってくるという能生川(のうがわ)。
海沿いの歩道。
駅から徒歩数分の「あすか」。
刺身の盛り合わせとキツネの煮付け。ボリューム満点。
駅を出てすぐある「親不孝通り」。
らーめんナナ。店内も雰囲気がよく、常連も多いようだった。
朝の糸魚川駅。歩いて来てバスで帰ったので、結局一度も入らなかった。
駅前から堤防が見える。
糸魚川のシンボル「ひすい」の像。水戸駅にある餃子の像を思い出す。
木造のアーケード、雁木(がんぎ)づくりが多く残る街並み。
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