福島歩き

6/26(火)。村上〜福島歩き旅の最終回。米沢から福島まで歩いて、福島の友人を訪ねる。歩行距離:50.3km、所要時間:10時間44分。4:50、さくちゃんの車で小国駅まで送ってもらう。奇特なさくちゃんに感謝。小国からの始発電車で米沢に入り、7:55、米沢駅を出発。県道232号線を奥羽本線に沿って南下、山道に入る。しばしゆるやかな山道を機嫌よく歩く。道沿いに流れる羽黒川と緑の山々の絶景にいやされる。10:40、山の中で忽然と大沢集落が現れる。ぐうぜん見つけた大沢駅がすごい。いわゆる駅らしい駅ではまったくなく、冬の豪雪のために、駅全体がスノーシェッドで囲まれている異様な雰囲気の駅。この駅を見れただけでも、この道を歩いた甲斐があった。鼻歌まじりで歩いていた山道もだんだんと上りが続くようになり、とてもきつくなる。息も絶え絶えで板谷峠着。そこからはずっと下りで息を吹き返して快適に歩く。板谷から国道13号線に出て、すぐ福島県入り。国道13号線はほとんど歩道なし。歩きにはまったく向かない道。13:40、気がかりのひとつだった東栗子トンネル入口で小休止。食堂も商店もいっこうに見つからず、昼飯をくいそびれてカロリーメイト半箱。ミヤマクワガタのオスを何年ぶりかに見る。一息ついて入ってみたら、このトンネルが最悪だった。2300mもの長さがあって、歩道がなく、歩ける白線内が約50cm。しかもくさい。もちろん交通量も多い。マスクと耳栓をして、約20分いやいや歩く。その後も歩道のないトンネルをいくつか通り、16:35、中野不動尊入口から右折。ようやく国道13号線から解放され安堵。あとはだんだん都会になっていく直線道路を歩く。18:39、福島駅着。マティーナさんとアンニャが出迎えてくれる。駅にある「極楽湯」で汗を流し、酒場「儀右エ門」。マークスさん、阿部さんと合流、あたたかいご夫婦にいやされながら、みなで大酒を飲む。会津の酒、末廣の生酒がうまい。新鮮なホヤの刺身や伊達鶏の唐揚げにますます酒がすすむ。マティーナさんマークスさん宅にて冷えた酒を飲みなおし、おそらく23時ころには就寝。6/27(水)。極度の二日酔い。近くに川の流れる静かな立地のM&M邸は、築60年くらいという古美術のような素敵な家。仕事のアンニャはひと足先に新潟にもどり、わたしはマティーナさんのすばらしい朝食をゆっくりごちそうになる。みそ汁が酒漬けの骨身に染みる。昼前、阿部さんが迎えてきてくれる。再会を約束して、マティーナさんマークスさんと別れ、阿部さん宅に向かう。去年2月におじゃました時以来の阿部邸は、かなり模様替えされていて、居間には美しいオーディオ一式が鎮座していた。新調したというフランス製のスピーカーがすごい。数枚のレコードを聴かせていただいたが、臨場感にみちあふれた、きわめてぜいたくな音。もはや一般家庭とは言えない空間だった。福島市内の老舗食堂「佐川」で昔ながらの素朴なラーメンを味わって、阿部さんの車で村上まで送っていただいてしまう。阿部さん、ありがとうございました。絶景が続く山道。車もめったに通らず、快適に歩く。しばらくは。
道沿いに流れる羽黒川。
大沢駅の見取り図。
誰もおらず、静まり返っている大沢駅構内。この中を山形新幹線がゴーッと駆け抜ける。
 
福島に入るとすぐ東栗子トンネルが見えてくる。この橋もせまく、歩くにはあぶない。
もう歩きたくない東栗子トンネル。
どれもこれもうまかった素晴らしき酒場「儀右エ門」(ぎえもん)。
割烹旅館のようなマティーナさん特製の朝食。
近所だったら毎日通いたいジャズ喫茶「あーべ」。

楽屋 GAKUYA

お酒とコーヒーと音楽の店【楽屋】です。 ホームページの引越しをしました。 新しいアドレスは以下の通りです。 よろしくお願いいたします。 https://ekimae-gakuya.jimdofree.com