King Crimson

11/26(月)。
どういうわけかわからないが、楽屋が激しく混む。ありがたい月曜日。わがプログレの師と最近よく来ていただくプログレ好きのお客さんが、初めて楽屋で出会う。店主にとって何ともうれしいひとコマ。そのお客さんがCDを2枚持って来てくれた。1枚はビル・ブルーフォードの2nd「One of a kind」、もう1枚がジャコ・パストリアスのトリビュート盤。どちらの盤も初めて見た。その方いわく、ブルーフォード盤のジェフ・バーリン(ベース)がすごいから聴いてみてとのこと。ありがたく聴かせていただきます。
11/27(火)。

キング・クリムゾンのライブを観るべく東京に出る。ライブの前に上野の森美術館に寄り、「フェルメール展」。前売券を買ってあるというのに、なぜか長蛇の列に並ぶ必要があるという。おそらく200人は並んでいたと思う。15時に開門。わりとスムーズに入れてホッとする。音声ガイドを耳に、同時期に活躍したオランダの画家たちの絵を観ながら進む。ダウの「本を読む老女」と、メツーの「手紙を書く男」と「手紙を読む女」がとくに印象に残った。そしてフェルメール。35点現存していると言われるフェルメールの作品のうち、今回は8点が展示されていた(1月にもう1点加わり9点となるので、9/35とある)。やはり圧巻だったのは「牛乳を注ぐ女」。45.5×41cmと決して大きな絵ではないが、そのインパクトはほかの絵とは別格だった。音声ガイドの男性の「こうごうしいまでの威厳に満ちています」というセリフがいっさいいやみに聞こえないほど、強烈なオーラがあった。絵を観てこんな感覚になったことは今までにない。

上野から渋谷へ移動し、駅前の立ち飲み屋で軽く飲食し、レコファンとHMV Record Shopでほんの少しだけ猟盤。ジョー・ストラマーの「Joe Strummer 001」を得る。

Bunkamuraオーチャード・ホールにて、「King Crimson Uncertain Times Japan Tour」。この日が公演初日。キング・クリムゾンの音楽はそれほど熱心には聴いてこなかったが、大好きなアルバムが何枚かあり、一度生演奏を聴いてみたかった。

1セット目は、正直言って知っている曲がなかったが、そんなことは関係なく、彼らの演奏レベルの高さに圧倒される。今回のメンバーは以下の通り。


ロバート・フリップ Robert Fripp – Guitar

ジャッコ・ジャクジク Jakko Jakszyk - Guitar, Vocals

メル・コリンズ Mel Collins - Saxes, Flute

トニー・レビン Tony Levin - Basses, Stick, Backing Vocals

パット・マステロット Pat Mastelotto - Acoustic And Electronic Percussion

ギャビン・ハリソン Gavin Harrison - Acoustic And Electronic Percussion

ジェレミー・ステイシー Jeremy Stacey - Acoustic And Electronic Percussion, Keyboards

ビル・リーフリン Bill Rieflin - Mellotron, Keyboards, Fairy Dusting

(英語部分はコピー&ペーストで失礼します)


キング・クリムゾンの核であるロバート・フリップのギターが何よりすごい。そしてトニー・レビンのベース。ギャビン・ハリソンのドラム。ジャッコ・ジャクジクのボーカルも素晴らしかった。

1時間半も演奏したあと、20分の休憩をはさみ、2セット目がスタート。知った曲が徐々に出てきて、興奮も高まる。わたしの大好きなアルバム「レッド」から、「堕落天使」「レッド」と続き、感動。そして、「太陽と戦慄パート2」。この曲が生で聴けるなんて、これほどの幸せはそうそうない。結局この曲がラストで、メンバーが手を振って去るも、もちろん拍手が止むはずがない。2〜3分の拍手のあと、再度メンバーが現れ、アンコール曲に「スターレス」。わたしがキング・クリムゾンを好きになったきっかけの曲であり、どんな曲よりも聴きたかった曲。一番の聴きどころ、メル・コリンズのサックスが爆裂するところで、鳥肌が立ち、少しだけ目がうるむ。ステージは真っ赤に照らされ、まさにクリムゾン一色。しばし放心状態となる。

すべての演奏が終わった後、ベースのトニー・レビンがカメラを取り出したら、自由に撮影して良いというルールが設定されており、お約束通りトニー・レビンがカメラをポケットから出したところで、観客が総立ちでステージの写真を撮る。ステージからは、メンバーも客席を撮る。数千台のスマートフォンによる写真の撮り合いっこののち、お開きとあいなった。

【第1部】

Hell Hounds of Krim

Neurotica

Suitable Grounds for the Blues

Discipline

Indiscpline

Cirkus

Lizard

Islands

Radical Action

Radical Action III

Meltdown

Radical Action II

Level Five

【第2部】 

Devil Dogs of Tessellation Row

Fallen Angel

Red

Moonchild

Bass, Guitar & Piano Cadenzas

The Court of Crimson King

Easy Money

Larks' Tongues In Aspic, Part Two

【アンコール】

Starless

(Twitterにアップされていたセットリストをシェアさせていただきます。eclipse1228さん、ありがとうございます)

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