せいのさん茂さん、日曜版ダブル。
5/1(水)。
翌週水曜日と入れ替えて臨時営業。夜遅く、元村上駅長の平原さんが久しぶりに寄ってくれる。天皇交代イベントに参加されたとのことで、はっぴ姿がお似合いだった。もう十何年も前に村上駅長だった平原さんは、今でも村上と関わりを持ってボランティアに従事されているとのこと。彼ほど村上の人たちと近しくなった駅長はいないと思う。2003年に駅前のみこし祭りを立ち上げる際、わたしもとてもお世話になった。平原さんの尽力と助言がなければ、駅前であの祭りは決してできなかった。今では毎年春の恒例になっているSLの往来も、彼がアイディアを出してJRとかけ合って実現した。話がおもしろく、この夜もおしゃぎりを東京駅まで持って行った苦労話などを聴かせてくれた。初めて楽屋に来られた夜の、「村上には蕎麦とジャズがないと思ってたけど、ジャズがあってほっとした」と言われたセリフが今ではとても懐かしい。
5/3(金)。
鶴岡アートフォーラムにて、「ウィリアム・モリス展」を観る。1800年代後半に活躍したイギリスのデザイナーで、わたしはまったく知らなかった。マルクス主義者でもあり、労働者の生活にも芸術が必要と考えて、政治団体を作って活動もしたという。残念ながら、彼のデザインはわたしにはあまりピンと来なかった。展覧会を観る前、「ケンちゃんラーメン大山支店」に立ち寄ったが、このケンちゃんがすごかった。今まで食べた6軒のケンちゃんの中で、もっとも幅の広いピロピロ極太ちぢれ麺。スープはやはりキリッとしょっぱいしょうゆ味。チャーシューもしっとりと柔らかくうまい。素晴らしきオーケン。連休中の昼とあってか、たくさんの家族連れでにぎわっていた。子どもからお年寄りまで、老若男女から愛される庄内の人気ラーメン、ケンちゃん。10店舗あるケンちゃんでこの大山支店が村上から一番近いので、ぜひまた行きたいと思う。
久しぶりに寄ってくれたシュウちゃんと談笑していると、旅らしき若者がおひとりでご来店。人なつこいシュウちゃんが一緒に飲もうと誘うと、秋田からの旅人だった。聞くと、浅川マキが好きで、ホームページを見て楽屋に来たと言う。しかも、村上の前日には浅川マキのふるさとである石川県の旧美川町まで行ってきたというから驚いた。これにとどまらず、学生時代は京都で過ごしてろくでなしにも行っていて、寅さんも大好きで全作観ているというので、あなたはわたしをどれだけ驚かせるのですかと問いたくなった。当然のように、浅川マキを何枚も聴き、あれこれ語らった。彼の浅川マキコレクションがおもしろく、1st「浅川マキの世界」と彼女の死後出された自主制作的なマニア盤「スキャンダル京大西部講堂1982」の2枚のみの所持だという。一番売れた有名盤と一番マニアックなCDという、何ともシュールな組み合わせに思わず笑ってしまった。秋田にも浅川マキのレコードを聴ける店があるらしいので、いつか訪ねてみたい。
5/4(土)。
村上野道クラブの皆さんが村上から下関まで歩いたのち、はばきぬき(打ち上げ)に楽屋に寄ってくれる。この日は天気もよく、皆さんさぞ気持ちよく歩けたことだろう。村上からだと、約20kmの行程となる。15時に村上駅に着き、そこから楽屋でお疲れさまの宴となった。今回のおつまみは、中華風おひたし、打ち豆と切り昆布の煮もの、きゅうりの浅漬け、焼きそばなど。いつも利用してくださる野道クラブの皆さんに感謝。
5/5(日)。
新発田のシンガーソングライターせいの正晃さんと、村上のギタリスト鈴木茂さんによる、楽屋生音日曜版ダブル。おふたりの集客力は素晴らしく、大入りとなって盛り上がった。自称前座という茂さんからの演奏で、この日初めて茂さんが歌うのを聴いた。と思う。選曲が相変わらず渋く、「エリーゼのために」を交えた「テイク・ファイブ」がおもしろい。茂さんに続いて、せいのさんのオリジナル曲に場内がさらに沸く。ビールを数杯飲んで準備万端のせいのさんのノリも実によく、お客さんとのコール・アンド・レスポンスもばっちり。わたしのお気に入り「冬に立つばあちゃん」も聴くことができてうれしかった。翌月曜日もまだ休みとあって、皆さん演奏後も残って大いに飲み語らっていた。ありがたい子どもの日の夜。
5/6(月)。
黄金週間最終日。今年の連休はいつも以上ににぎやかだったように思う。さすがに最終日はいつも静かになる。ひっそりした夜、いつものように浅川マキを聴く。
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